-ゴスドラマ過去ログ:6901-7000-
酒井雄二「(走ってくる3人を見て)陽一、このままでは捕まってしまいますよ!!どうするんですか!?(あせる酒井)」
北山陽一「(いたって冷静に)雄二、落ち着いてください。・・・念のためにコレを持ってきといて良かった・・・・。(ポケットから、自分で改良した小型の拳銃を取り出す)いざって時には、威嚇ぐらい出来ると思います。(走ってくる3人を見据える)」
酒井雄二「陽一・・・・(心配そうに北山を見るが、落ち着きを取り戻し、同じように3人を見据えた)」
安岡優「…ん? …あ、待って二人とも!(北山を指差しながら)手に持ってるアレ…もしかして拳銃じゃ…?」
村上てつや「えっ?拳銃?・・・あ。本当だ、って・・・俺達殺されるのか?もしかして・・・。」
黒沢カオル「うわあああ!!!」
安岡優「黒ぽん落ち着いて!!(俺も落ち着かなきゃ…)」
村上てつや「…よお、久しぶり。おまえら、元気してたか〜?(二人は俺たちがこのヤマとを追っかけてること知らないんだよな)」
北山陽一「ふ・・・久しぶりだな・・・。おっと!!それ以上近づくと・・・」
安岡優「!?…陽一?…おまえ、まさか本当に…?!」
酒井雄二「言う事聞けば撃ちませんよ。だから、それ以上近づかないでください。」
ト書き「村上、黒沢、安岡は言われたとおりにした。」
北山陽一「・・・久しぶりですね・・・この5人が揃うなんて・・・。あの事件以来・・・でしょうか・・・?」
村上てつや「(気づかれるな・・・自然に・・・自然に・・・)ホントそうだな・・・。お前等、今、何やってるんだ?やっぱその頭の良さを生かして、プログラマーか何かか?(わざと明るく)」
安岡優「(話を合わせるように)そ、そうだよね。あの頃からすっごく頭良かったしね。ねっ、黒ポン?(黒沢は、北山の持っている拳銃に怯えている)」
酒井雄二「・・・無理しない方が良いですよ、3人とも。知ってるんですよね?私達2人の事・・・。ね、陽一?」
北山陽一「3人とも嘘がつけないからね。(クスッと笑う)・・・私達の情報網を甘く見ないでくださいね・・・刑事のみなさん?」
黒沢カオル「えっ!!?・・・そっか・・・2人とも・・・俺達が刑事になったって知ってたんだ・・・。」
北山陽一「えぇ・・・。ところで、どうしてこの場所で実験をやってるってわかったんですか?私達を追いかけてるのは、あなた方の上司のはず・・・。それなのにどうして・・・?」
村上てつや「(こいつら・・・俺達がこの事件の担当になったって事・・・知らないのか・・・ヨシ!!)お前達を見たって情報が入ってな、ヒマしてた俺達に「見て来い!」って部長が言ったから、見に来ただけだ。」
酒井雄二「(少し考え込んで)……なるほど。そういう事ですか。…陽一、とりあえず今回は引き上げませんか?こんな所で時間を潰してられません。」
北山陽一「そうですね…。他にやる事もありますし。」
酒井雄二「(三人に対して)それと・・ついてきてもムダですよ。」
北山陽一「もしついてきたら・・・(拳銃を構える)」
黒沢カオル「ちょっとぉ〜、そんな物騒なもんしまってよ(あくまで和やかに)」
北山陽一「・・・・・しまって欲しかったら、私達のあとはついて来ないでくださいね。(笑顔だがどこか厳しく)ついて来るようでしたら、容赦なく撃ちますからね・・・。」
安岡優「わかった!!わかったから・・・・(どこか寂しそうに)」
酒井雄二「・・・陽一、行きましょう!!(そう言って、その場所を去って行った)」
黒沢カオル「(二人が去った後)あ〜、怖かった。あれ・・・本当にあの北山と酒井なの・・・?あそこまで人が変わっちゃってるなんて・・・・」
安岡優「ホントに・・・。ねぇ、てつ・・・『アノ事件』は、2人の人が変わっちゃう程のモノだったって事なの・・・?」
村上てつや「そういう事になるな・・・。チクショウ!!あいつら・・・今度は一体何をやる気なんだ・・・。爆弾なんか作りやがって・・・!!」
黒沢カオル「(てつ・・・)とりあえず、署に戻ろう、ねっ?2人の事、もっとよく調べてみよう。そうすれば、何かわかるかもしれないし・・・。」
安岡優「そうだね・・・。『アノ事件』の時の資料もあるかもしれないし・・・。(黒沢、村上に)今日は徹夜になりそうだね?」
村上てつや「そうだな・・・よし!!俺はあいつらの事、黒沢はあいつらが過去に起こした事件、安岡は『アノ事件』について・・・戻ったらそれぞれ調べるぞ!!いいな!?」
ゴスペラーズ「(黒沢&安岡)了解!!」
ナレーション「そして3人は警察署に戻り、割り当てられた事について調べ始めました。その頃酒井と北山は秘密基地で、明日使う爆弾の改良をやっていました。」
北山陽一「うーん・・・試作品でアレだけの威力だから・・・ココをもっと短くして・・・ブツブツ・・・。」
酒井雄二「コッチを大きいのにして・・・ココを長く・・・ソコは短く・・・・・・出来たー!!陽一、私の方は出来ましたよ。そっちはどうですか?」
北山陽一「ココを切って・・・・よし!こっちも完成です。・・・さすがに疲れましたね。(目の前には大小さまざまな6つの爆弾)雄二が3つに、私が3つですね。」
酒井雄二「お疲れ様。(北山にコーヒーを渡し、椅子に座る)なあ、陽一、彼等は、本当にあそこに見に来ただけだと思いますか・・・?ちょっとひっかかってるんですけど・・・。」
北山陽一「それは私もです。街へ買い出しに行った時も来てたし・・・。もしかしたら・・・もしかしたらですけど、私達の事件に関わっているのかもしれませんね・・・。」
酒井雄二「やっぱり、そういう事になりますか・・・。『アノ事件』からもう7年・・・これも何かの因果かもしれませんね・・・。」
北山陽一「そうだな・・・。『アノ事件』のせいで・・・あいつも・・・俺達も・・・・」
ナレーション「あの〜・・・『アノ事件』って何なんですか・・・?良かったら教えていただきたいんですけど・・・。」
酒井雄二「・・・・・(無言で威圧)」
ナレーション「ひっ!!!(怖いよ〜・・・誰か助けて〜・・・。)」
北山陽一「雄二・・・ナレが怖がってるから、睨むのやめなって・・・。(天井を見上げながら)・・・あれは、今から7年も前の事です・・・。私と雄二は同じ大学に通ってました。そこで、ある女性に会ったんです・・・。今、その女性は亡くなってますけど・・・。」
ナレーション「ToT・・・・・・・・・・・・」
北山陽一「その女性、心臓病で、亡くなったんですが、亡くなる前に、僕たち5人で、トラブルが起こったんです。」
酒井雄二「トラブル・・・・・?」
ナレーション「(酒井さん、↑の私のセリフな気がするんですけど)5人って刑事になってる3人も合わせてですか?」
北山陽一「いえ。彼等は高校までは一緒だったんですけど、大学は見事に2対3に分かれて・・・。5人というのは、その女性、私、雄二、それと・・・・」
ナレーション「それと・・・・・?」
酒井雄二「その女性の父親に、グルなってた担当医だ。ついでに言うと、その女性とあいつら3人(村上、黒沢、安岡)も面識があった・・・。」
北山陽一「・・・その女性、あの3人が中学の時の同級生だったらしいんです・・・。もちろん私達は、そんな事全然知りませんでした。教えてもらったのは、彼女が亡くなった時、病院で偶然再会した時に・・・。」
酒井雄二「3人の話だと、もともと身体が弱かったらしいんです・・・。何度も入退院を繰り返してて、あの時も担当医は身体の限界だったと言ってたんです・・・。でも・・・私達は・・・真実を知ってしまったんです・・・。」
北山陽一「あれは、私と雄二が霊安室へ行く途中でした・・・。彼女の父親と担当医が話している声が、どこかの部屋から聞こえてきたんです・・・。」
酒井雄二「我々はその部屋の前で、聞き耳をたて話を聞いたんです。・・・その話の内容を聞いた時は、はっきり言ってブチギレましたね・・・。」
ナレーション「(恐る恐る)その話の内容って何ですか・・・?」
北山陽一「・・・彼女を・・・見殺しにしたという話ですよ・・・。しかも・・・笑いながら・・・楽しそうに・・・喋ってたんです・・・。」
酒井雄二「(目に涙を浮かべながら)何だよ!あの医者といい彼女の父親まで・・・。ひどすぎるよ・・・ホントに・・。」
ナレーション「シクシク・・・・・・(泣)」
北山陽一「・・・あんなの・・・人間のクズですよ・・・」
酒井雄二「(うなずく)・・・もう、俺達・・・そこにいれなくて・・・・。」
ナレーション「おかしいですね。何故、実の父親が自分の娘さんを見殺しに…?」
北山陽一「実の父親?…あの人が実の父親だなんて一言も言ってませんよ。ただ「彼女の父親」とは言いましたけどね。」
ナレーション「えっ?それじゃあ…。」
北山陽一「ええ、彼女とその父親は…血はつながってないんです・・・・・・。」
酒井雄二「彼女が小学生の時に、実の両親が交通事故で亡くなって…親戚に引き取られたんですよ。」
北山陽一「世間で言う「育ての親」ってとこですね。しかし、仮にも彼女の父親でしょう!?僕にはあの人の考えが理解できない!!医者だって患者の命を救うのが仕事でしょう!?見殺しだなんて…。警察に行っても「診断書が…」なんて言うばかり。あの医者もグルなのに。…だから雄二と僕は決めたんです。世間に復讐することをね。」
酒井雄二「・・・いろいろやりましたね・・・私達も・・・。世間に復讐する事だけを考えて・・・。今じゃすっかり警察のブラックリスト犯ですよ・・・。」
ナレーション「今の話・・・あの3人は・・・?」
北山陽一「まったく知りません・・・。私達はこの話を知ってすぐに、世間から姿を消しましたし・・・。病院で会ったのが最後です・・・。」
酒井雄二「あの3人は、今でも思っているでしょうね。「何でアイツらが・・・」って。ん〜ん(伸びをする)さて、明日は最高の復讐劇になりそうです。陽一、がんばりましょうね!!」
北山陽一「ハイ!!」
ト書き「その頃刑事の3人は、そんな真実があった事も知らず、酒井、北山についてや『アノ事件』(彼女が亡くなった時について)についてを調べていた。」
黒沢カオル「う〜ん・・・(資料を探している)コレじゃないし・・・コレでもない・・・てつ〜、見つかった?」
村上てつや「ああ・・・。(資料を出してきて)とりあえず、あいつ等の事についての資料はいくつか出てきたけど、あいつ等の起こした事件の資料は見当たらないな・・・。(パソコンで調べている安岡に)ヤス、『アノ事件』の事は何かわかったか?」
安岡優「ん〜とねぇ・・・あ、これかなぁ・・(と言ってコンピューターの画面を指して)てっちゃん、これ見てよ!」
村上てつや「……これって…」
黒沢カオル「な、なんじゃい・・・これはっ」
村上てつや「なんだよ、黒沢!」
安岡優「なんてこったい。まさかやつらがこんなことをしていたなんて・・・・。」
黒沢カオル「・・・?(パソコンの画面を見て)ヤス?これ、違う事件のやつだよ・・・。」
安岡優「えっ!ウソ!!・・・あっ、ホントだ。ゴメンゴメン。」
黒沢カオル「もう、しっかりしてよ!ヤスもボケたんじゃないの!?」
安岡優「・・・・(パソコンを打ちながら)黒ポンにだけは「ボケた」って言われたくないね・・・。あっ・・・あったあった。今度こそ本当だよ。」
村上てつや「んー、どれどれ・・・。(画面には亡くなった彼女の診断書)うーん・・・とくに何も無いな。あいつは心臓病だったんだし・・・。酒井と北山が怒る理由なんて、これっぽっちも見当たらないな。」
安岡優「そうだね。・・・もしかしたら、僕達も知らない『何か』が2人を犯罪に走らせたのかも・・・。あの娘の死亡に関係した何かが・・・。」
村上てつや「なるほどな・・・・よし!明日あいつの父親の所と、亡くなった時に入院していた病院に行って話を聞こう。何かわかるかもしれない。」
安岡優「OK!じゃあ、明日の予定は決まりだね。(時計を見る。時刻は夜の9時)もうこんな時間。僕、明日に備えてもう寝るね。」
村上てつや「そうだな・・・・俺ももう寝るか・・・。(そう言って、資料室を出て行く)」
黒沢カオル「あっ!2人とも待ってよ〜!(慌てて資料室を出て行った)」
ト書き「明日、爆弾が送られてくるなんて知るよしも無い3人は、深い眠りにおちていった。そして、運命の次の日・・・。」
ナレーション「村上、黒沢、安岡は、まず、彼女が亡くなった病院へと向かっていった。」
安岡優「消毒臭い...」
黒沢カオル「ヤス!そんなことあたりまえでしょっ!!それより、あの娘の担当をしてた先生はどこにいるんだろぉ〜??」
安岡優「なんか、昨日から黒ぽんにばかにされてるかも・・・!!」
村上てつや「(受付にむかう)すみません、ちょっとお尋ねしたいことが。」
一般人(女)「はい.何ですか?」
[TOP|NEXT|BACK]