-ゴスドラマ過去ログ:7201-7300-
安岡優「うん…ありがとね。」
村上てつや「別に、礼言われるようなことでもないけどな(照れたように笑う)」
安岡優「そういえば、警察署の方どうなったんだろう・・・?犯人である2人はあんな状態だし・・・。これからどうなるんだろう・・・?」
村上てつや「そうだな・・・明日からは大変だぞ。あの場所にいたのは、部長を除いて俺等だけだからな・・・。報告書とか色々やらされそうだ・・・・」
安岡優「そうだね・・・。ふぅ〜・・・僕達もそろそろ帰ろう。」
村上てつや「そうするか・・・。」
ナレーション「そう言うと眠っている黒沢の部屋に行き、一言言ってから2人は帰っていった。そして次の日・・・警察では村上と安岡が、事件の事を説明するのに一苦労していた。ある程度の説明をした後、2人は逃げるように黒沢のところへ来た。」
黒沢カオル「それでね・・・・あっ!てつにヤス。お疲れ、ごくろうさま。」
安岡優「ホントだよ、もう・・・。事件の事から何でそうなったかまで、僕達の知ってる事全部話せって言われたんだから。いい加減にしてってかんじだよ。ところで黒ぽん、誰に話してたの?」
黒沢カオル「酒井と北山。少しでも多く話し掛けて、意識取り戻してもらわないと。ねぇねぇ、部長アレからどうなった?今日、警察でどんな事になってた?ねぇねぇ・・・。」
村上てつや「あーもう!話してやるから落ち着け!・・・部長は責任感じて退職届をだした。今日あったことは、事件の説明と今後2人をどうするか。とりあえず俺達が毎日ココに居るから、それで良いらしい。でも目が覚めたら、状態によっては刑罰をって考えになってる。・・・わかったか?」
黒沢カオル「うん・・・そうなんだ・・・。」
安岡優「・・・2人は・・・彼女の事でも苦しんだし・・・今だって・・・意識が無くて苦しんでる・・・なのに目が覚めたら刑罰だなんて・・・。そんな事になるなら・・・いっそのこと意識なんて取り戻さなきゃ良いんだ・・・。その方が・・・その方が・・・2人には・・・幸せかもしれない・・・。」
村上てつや「やす…。」
黒沢カオル「そうだよ!二人はずっと苦しんできたのに、まだ苦しむことになるのぉ・・?てっちゃ・・・ん・・くっ・・(涙がこぼれ落ちる)」
安岡優「ねぇ、てっちゃん…僕考えたんだけど…2人を死んだことにできないかなぁ…。もう十分苦しんで来たんだよ?その苦しみから解放して新しい人生を歩いていってほしいんだよ!あのお医者さんにも協力してもらってさぁ…ダメ?(涙目)」
村上てつや「・・・・・・」
安岡優「ねぇ、やっぱり僕の言ってる事間違ってるのかなぁ(黒沢に問いかける)・・・あの2人の復讐はもう終わったんだ。僕たちの手で2人を解放したいんだ、過去から・・・あのお医者さんだってあの娘を見殺しにしたこと後悔してる。今回はその逆だ!きっとお医者さんだって喜んで協力してくれるよ!!そう思わない?」
村上てつや「・・・・俺には何とも言えない・・・。もしかしたら、こいつらは二度と目を覚まさないかもしれないからだ・・・。死んだ事にすれば、病院とかにも迷惑がかかる・・・。(すこし間を空け)その事はこいつ等の目が覚めてから考えよう・・・。」
黒沢カオル「(しばしの沈黙)・・そうだね・・・・ココのお医者さんは・・・あの人だけじゃないしね・・・。今は、2人の意識を回復させる事を考えよう・・・。俺も怪我治さなきゃいけないしね。」
安岡優「・・・わかった。ゴメンね、こんな話して・・・。(少し黙り込む)・・・よし!僕も2人にたくさん話し掛けよう。黒ぽんもてっちゃんも、話しかけてあげよう!!」
黒沢カオル「(ヤスの笑顔を見て安心したように)うん、そうだね。そうだ!さっきの話の続きをしてあげよう!!」
ナレーション「酒井と北山に楽しそうに話しかけている二人を見て、村上は安心したような笑顔をした。その後黒沢の怪我は良くなっていき、数週間後、めでたく退院する事になった。そして、その退院当日・・・・・」
安岡優「く〜ろぽ〜ん!退院おめでとう!!(そう言って、黒沢に抱きつく)」
黒沢カオル「ヤ、ヤス!ちょっと離れて・・・苦しいよ・・・てつ〜助けて〜!!」
村上てつや「ははは・・・そんだけ元気なら、すぐにでも仕事できそうな勢いだな?でも・・・静かにしろよ。あいつらだっているんだからさ・・・(そう言って、酒井、北山を指差す)」
安岡優「・・・ゴメンナサイ・・・あの2人、まだ目が覚めないね?アレだけ話しかけたのに・・・。やっぱり、ダメなのかな・・・?」
黒沢カオル「そんなことない!2人は絶対戻ってくるよ!!俺は退院したって、毎日ここに来て2人に話しかける!何ヶ月、何年たったってここに来て2人に話しかけるんだから!!」
村上てつや「・・黒沢・・・熱くなりすぎだぞ・・・・。」
黒沢カオル「ごめんごめん。・・・酒井・・・北山・・・俺、毎日来て待ってるから・・・早く戻ってきてくれよ。(そう言って、2人の手を握る)」
北山陽一「・・・・・・(黒沢の手を握り返す)」
黒沢カオル「!!北山!?北山!!ヤス、酒井の手を握ってみてくれ!北山が手を握り返した。酒井も反応してくれるかもしれない!!」
安岡優「えっ!?ホント!?(酒井にかけより手を握る)酒井さん!?酒井さん!?声が聞こえたら手を握り返して!!」
酒井雄二「・・・・・・(安岡の手を握り返す)」
村上てつや「おい、まじかよ・・・、先生呼んでくるぞ!!(と言い病室から出て行く)」
黒沢カオル「北山!北山!目を覚ませよ!!」
北山陽一「ん・・・うん・・・ココは・・・どこ・・・?」
黒沢カオル「北山!!良かった・・・意識が・・・戻った・・・。(目に涙を浮かべる)」
北山陽一「(起きあがり黒沢や安岡を見る)あなた達・・・誰ですか・・・?どうして私の名前を・・・!!雄二・・・雄二はどこ・・・?あなた達・・・雄二をどこにやったんですか!?雄二を返してください!!」
安岡優「陽一!?お前、記憶が…?(そういえば、お医者さんが言ってたな。…ちくしょう!)…ごめん…雄二は…まだ…。でも!お前が目覚めたんなら、きっともうすぐ…。」
酒井雄二「(ゆっくり目を開ける)ん・・・ココはどこだ・・・?陽一・・・?そこにいるのか・・・?」
黒沢カオル「・・・酒井も目が覚めたみたいだ・・・・・。(酒井に近づき)酒井・・・俺がわかるか・・・?」
酒井雄二「えっ?(不思議そうに黒沢を見て)あなた誰ですか・・・?なぜ私の名前を?(起きあがり北山の方を見る)陽一、この人達は誰ですか?それに、私達はどうしてここに居るのですか?」
北山陽一「私にもわかりません・・・。目が覚めたら・・・ココにこの人達が居て・・・名前を知ってて・・・・」
村上てつや「黒沢!ヤス!先生を連れてきたぞ!(ビックリしている酒井と北山を見て)どうしたんだよ、2人とも?」
安岡優「2人とも・・・僕達の事・・・覚えてない・・・記憶が無いみたいなんだ・・・(泣きそうになって言う)」
DJバリ"K"〜ん「記憶が無いだって!?(もっとも恐れていた事が起こったか・・・)酒井さん、北山さん、これからいくつか質問します。わからなかったら、わかんないで良いです。正直に答えてください。良いですね?」
ナレーション「酒井と北山はコクンとうなずいた。質問内容は、生年月日や生い立ち、村上、黒沢、安岡についてなどなど、2人に関係ある事のほとんどであった。質問が全て終わると、バリは1つため息をついた。」
黒沢カオル「先生・・・2人はどうなの・・・?絶対、大丈夫だよね?俺達の事、思い出してくれるよね?」
DJバリ"K"〜ん「・・・2人とも、脳の記憶をつかさどる部分をやられているようで、記憶が虫に食われたように、途切れ途切れになっています。あなた達と過ごした日々はほとんど・・・。1つ良かった事は、彼女が亡くなった後の記憶が全て消えていると言う事ぐらいです・・・。」
安岡優「・・・僕達の事を思い出すなんて言うのはありますか?」
DJバリ"K"〜ん「・・・2人の場合、記憶が消しゴムで消されたように無くなっていますから、残念ですけどまず無理でしょうね・・・。」
安岡優「そんな・・・。どうして・・・・・どうして2人だけがこんな目にあわなきゃいけないんだよぉ−!!(泣き崩れる)」
ナレーション「安岡はその場に泣き崩れ、村上と黒沢は静かに涙を流していた。そんな3人を、酒井と北山は不思議そうに眺めていた。」
黒沢カオル「(覚悟したように)先生・・・酒井と北山を・・・死んだ事にしてもらえませんか・・・?」
DJバリ"K"〜ん「はい!?なんですって!!?(目を丸くしてビックリする)」
黒沢カオル「これは、俺達で考えてた事なんです・・・。2人は、意識を取り戻したら、刑罰を受けるという事になってるんですけど・・・・俺達は、これ以上2人を苦しめたくないんです・・・。お願いします!そう診断書を書いてください!!(深く頭を下げる)」
安岡優「ちょっと、くろぽん!何いい出すの!?」
黒沢カオル「やす・・・。本当にこれ以上2人を苦しめたくないんだ。あの時、2人が俺を信じていろんな事を話してくれたこと、すげー嬉しくてさ。俺、2人が記憶を時戻すかも知れない可能性にかけてみたいんだ。俺も信じてみたいんだ。いつかキズをいやせるようになりたいって思うんだ!だから、ヤス、分かってよ。(安岡に頭を下げる)」
安岡優「・・・・・黒ぽん・・・・・・」
DJバリ"K"〜ん「・・・・わかりました。私も2人には償いたいと思っていましたから、あなたのお願いを聞きましょう!!」
黒沢カオル「先生・・・ありがとうございます!!(深く礼をする)あっ・・・でも・・・2人をどうしよう?(天然炸裂)」
村上てつや「お前なぁ〜・・・。とりあえず、2人に自己紹介をして、俺達の家に連れてこう。死んだ事になるから仕事は出来ないって事で・・・・家事でもやっててもらうか。記憶が無くても、それぐらいは出来るだろう。」
黒沢カオル「あ、でもどこの家事すんの?(またまた天然炸裂)」
村上てつや「うん?俺のうち〜」
安岡優「(酒井と北山を見つめ、心から)・・・・がんばってね(涙)・・・本当に死ぬカモ・・・」
村上てつや「おいおい、それって失礼じゃねぇ〜?なぁ、黒沢〜」
黒沢カオル「今度、ポトフ作ろう♪みんなも食べにきてね。(またもや天然炸裂)」
村上てつや「聞いてね―・・・。」
安岡優「てっちゃんの家かぁ〜・・・、かわいそうだあぁ・・・。壁にカビとか絶対はえてるしなぁ・・・(ボソボソ)」
村上てつや「おいおい、待て待て。二人とも俺が預かるのか?北山は安岡のほうがよくないか?お前ら親友だっただろう。それに二人分の生活費もつらいしなぁ。一人ぐらいなら預かれるけどよ。…その分しっかりと働いてもらうがな。ニヤリ」
安岡優「北山が俺ん家!?来ても良いけど、家狭いしなぁ…」
村上てつや「寝るくらいのスペース、あんだろぉ?じゃ、大丈夫!!(ポンと安岡の肩をたたく)」
安岡優「う〜…ι わ、わかったよ…。」
村上てつや「よし、じゃあ決定な」
黒沢カオル「(状況の飲み込めない酒井と北山に)そういう事になったから。じゃあ、自己紹介しよう。俺は黒沢薫、よろしく!!」
村上てつや「村上です。酒井は俺のうちに来る事になったから、いろいろ頼んだぞ。(ニヤリ)」
安岡優「安岡です。ヤスって呼んで良いよ。北山さんは僕に家だから。」
ト書き「(安岡さん、『僕の家』ですよ)酒井と北山は顔を見合わせ、とりあえず「よろしくお願いします」と返事した。」
安岡優「(ト書きさん、ゴメン)さて、問題はいつ2人を連れてくかだね?他のお医者さんや患者さんがいるから、昼間は移動出来ないし・・・・。」  (02/05 07:13) [ 203.165.9.182]
DJバリ"K"〜ん「そうですね・・・・そうだ!今夜は私が宿直ですので、その時に裏口から出てください。それなら見つからないと思います。診断書書くのも今夜ですし・・・。」
黒沢カオル「そうですか・・・ありがとうございます。(村上、安岡に)じゃあ、今日の夜、病院の裏口に集合しよう?」
安岡優「OK!今夜ここに集合ね。」
村上てつや「よし、決まり。じゃあな酒井、北山。今夜来るから準備しとけよ!(そう言って3人は部屋を出る)」
DJバリ"K"〜ん「(病室の外で)夜、裏口を開けておきますから、12時までに来て2人を連れていってください。」
黒沢カオル「わかりました。いろいろありがとうございます。それじゃあ・・・・・(そう言うと、3人は病院を出て行った)」
DJバリ"K"〜ん「12時にお待ちしています。」
安岡優「オレの家・・今ちらかってんだよなぁ・・北山さんが来る前に掃除しなきゃ!」
村上てつや「ふふふふふふ・・・これで当分の間家事やらなくて済む・・・・ふふふふふ(不気味な笑い)」
黒沢カオル「二人にポトフを作ってあっげよぉ♪買い出しに行こうかな♪」
ト書き「思い思いに家路につく3人。」
酒井雄二「・・・なにやら、変な汗が出てきたぞぉぉぉ。」
北山陽一「・・・なぁ、雄二・・・僕たちは一体どうしたんでしょう・・・僕たちはあの3人を信じてもいいんでしょうか・・・今夜あの人たちが僕たちを連れにくるんでしょう?・・・どう思います?雄二・・・」
酒井雄二「今はよくわからん、悪い奴らでは、なさそうだが・・・・なんかひっかかるんだよ。・・・(ちょっと考えるように)」
北山陽一「それは同感です・・・。今夜、どうしましょう?」
酒井雄二「そうだなぁ・・・・今のうちに逃げちゃいますか。なんとなくですけど、住んでた所は覚えてますし。手紙でも書いておけば大丈夫でしょう?」
北山陽一「そうですね・・・。そうと決まれば、早く行きましょう!あの先生や他の人達に見つかったら面倒ですし・・・。急ぎましょう、雄二!!」
ナレーション「そう言うと、2人は目立たないように病院を抜け出しました。その後、誰一人2人の病室には来なかったので、誰も抜け出しているという事には気付きませんでした。そして、その日の夜。二人がいない事も知らない3人は、言われた通り夜12時に病院へ来ました。」
安岡優「(2人の病室の前)酒井さん、北山さん、入るよ。・・・返事が無い。(村上、黒沢に)どうしたんだろう?」
村上てつや「おい!酒井、北山、入るぞ。(部屋に入る)!!!あいつ等がいない・・・どこ行ったんだ・・・?」
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