-ゴスドラマ過去ログ:11801-11900- |
酒井雄二「(小声で)むっ?何やらあの2人の周りに、また良からぬ空気が…」 黒沢カオル「真里さん大丈夫なのかしら、私心配です・・・・・。」 ナレーション「北山さんと真里さんはどこへ?」 北山陽一「(真里を強く抱きしめている)真里、お前はなにを考えてるんだ?私は、心配で心配で・・・・どうにかなってしまいそうだよ。」 佐々木真里「殿・・・ごめんなさい・・・。守られているだけでは、あなたの負担になっているのではないかと感じていたんです・・・・・」 北山陽一「そんな事はない・・・。お前を守るのが私のつとめだ・・・。」 佐々木真里「殿・・・・・(泣きそうになっている)」 北山陽一「・・・そろそろみんなの所へ戻ろう。明日は大変そうだから、ゆっくり休まないと。(真里の目か零れ落ちそうになっている涙を指で拭う)頼むから無茶だけはしないでくれよ。」 佐々木真里「はい、承知しております。この子を殺すような事だけは絶対に・・・・」 ナレーション「真里の言葉に北山も頷き、2人はみんなのいる部屋へ戻っていった。」 酒井雄二「北山殿、夜明けにそなえて休んでおきましょう。皆さんも。」 北山陽一「そうですね。」 酒井雄二「・・・・・・・・・」 ト書き「何か言いたげな酒井の様子に北山は気づく。」 北山陽一「何か聞きたいんですね?」 酒井雄二「・・・・・・いや、いいんだ。」 北山陽一「・・・・・・・・・・・・・」 酒井雄二「がんばりましょう、とりあえず・・・」 ト書き「のどまででかかった言葉を酒井は再び飲み込んで、そう言い直した。」 佐々木真里「(殿・・・・・・こんな心配をせずにずっとそばにいたかったのに・・・)」 北山陽一「真里おいで・・・・今夜はそばにいてくれ・・・・。どこにもいかないでくれ・・・・・」 佐々木真里「・・・・どこにも行きません・・・。早くお休みになってください・・・」 安岡優「(殿・・・真里殿が心配なんだろうな・・・・。)私達もはやく休みましょう。」 酒井雄二「そうですな。」 ナレーション「眠りにつく6人。妹尾は一足早く、城へ乗り込んだようだ。そして夜明け・・・・」 村上てつや「いよいよだな・・・。みんな、準備はできてるか?」 酒井雄二「バッチリOKです!薫殿と真里殿は大丈夫ですか?なるべくなら、動きやすい服装の方が良いですよ。」 黒沢カオル「まだ眠いよ〜。」 佐々木真里「大丈夫薫さん・・・?すぐ終わるから・・・皆さんががんばってる間は私達もがんばりましょう・・・。(少し顔色が悪い)」 黒沢カオル「(真里の顔色を気にしながら)はい・・・わかりました・・・・。」 北山陽一「・・・・。(真里の顔色が気になる)(さっさと終わらせねばいけないな・・・)みなさん、早く行きましょう!!」 ナレーション「北山の掛け声を聞いて歩き出す6人。昼過ぎ、小林の城へついた6人は、最初乗り込んだ時と同じ場所から入っていく。するとそこには、竹内と100人近い兵が待っていた。」 村上てつや「また来やがったか・・・よし!いくぞぉ!!!」 酒井雄二「薫さん、真理さん、気をつけてくださいね。」 黒沢カオル「ハイ!わかりました〜」 酒井雄二「それでは俺も!(村上の後に続く)」 佐々木真里「気を付けて・・・」 マネージャー竹内「真理か!」 北山陽一「きさま、真里には指一本触れさせないぞ!!(真里の前に立ち、刀を構える)」 マネージャー竹内「その虚勢もいつまで張っていられるかな(嫌味な笑い)。どちらにしても、この軍勢を前にして、私と刀を交えるまで立っていられるか…楽しみですなぁ。…みなのものっ!かまえっ!曲者をひっとらえろ!」 酒井雄二「私も戦います。少しでも負担を軽くしなくちゃ。」 ナレーション「次々と襲いかかる兵達。あちらこちらで剣を交える音が鳴り響いている」 ト書き「当初の目的どおり、行く先をふさぐ必要最低限の敵だけを倒しながら小林のもとに急ぐ村上。真里を気遣って、彼女を守るように敵と戦っている北山。そして、それぞれのお供が、自分の主人をサポートしている形になって戦っている。」 酒井雄二「それにしても相変わらず多いですね、敵の守備は。」 村上てつや「(あと少し・・・はやく小林をやらないと・・・・!)」 ト書き「ついに、村上が小林の前にたちはだかる守備をなぎはらった。」 村上てつや「小林!!」 小林社長「ほー、ここまでたどり着くとは・・・なかなか良い腕を持ってるな。」 酒井雄二「(村上についで入ってくる)小林!よくも私の父を・・・・・」 小林社長「・・・お前が酒井か。なるほど、父親によく似てる。親子二代で私にはむかって来るとは・・・父が父なら子も子だな。」 酒井雄二「何だと!!」 村上てつや「酒井落ち着け!挑発に乗るな!!」 小林社長「お前達がここにいるという事は・・・薫と真里を守っているのは北山と安岡か。そろそろ中堅の兵が出てくる頃・・・果たして2人だけで守りきれるかな?3つの死体と1人の女の叫び声が聞こえてこなけりゃいいのにな、村上。(不気味な笑みを浮かべる)」 村上てつや「てめぇ・・・・。」 酒井雄二「くそっ!どうしたらいいんだっっ!!」 小林社長「ふふふ、お荷物を二つもかかえているんだ。いくら北山と安岡でも、そうとうの苦戦を強いられているはずだろう。 」 一般人(男)「(謎の声)村上!私も助太刀させてもらおう!」 村上てつや「おっ!その声は…!!」 酒井雄二「あっ!お久しぶりですっ!」 小林社長「誰だっ!おまえは。」 田辺恵二「あなたには一度お目にかかりましたが、お忘れですか?」 小林社長「忘れた!(キッパリ)」 田辺恵二「なにー!?」 小林社長「悪い・・・・」 田辺恵二「小林殿、私は人を殺すような男ではない。安心して下さい。」 小林社長「誰だおまえは!」 田辺恵二「本当にお忘れのようだ・・・。以前あなたに仕えていたものですよ・・・。あなたの怒りをかって殺された・・・ということになっていますがね。」 小林社長「まっ・・・まさか・・・!!」 田辺恵二「思い出していただけましたか?」 小林社長「くっ!ものども!集まれぇ!!こやつらを殺せ!!」 田辺恵二「小林殿、本気で私を殺そうとでも?だったら私もあなた達の大事な薫さんと真里を殺す!」 小林社長「なにっっ!!」 田辺恵二「(黒沢と真里に銃を向けて)お嬢ちゃん達、おとなしくあの世へいきな!(と言って黒沢と真里の居る方向に銃を撃つ)」 村上てつや「なっなに?!」 北山陽一「・・・・!!真里ふせろぉ!!!」 佐々木真里「・・・?!薫さん!!(黒沢を押し倒すようにして倒れこむ)」 黒沢カオル「真里さん危ない(真里の前に立つ)」 北山陽一「くっ!!(と言ってそばに落ちていた銃で田辺の銃を撃つ)」 効果音「バキューン!!!!!!!」 田辺恵二「っつて・・・。」 ナレーション「2人の銃は同時に発砲された・・・・。1発はもちろん田辺へ・・・そしてもう1発は・・・・」 黒沢カオル「うっ・・・痛い・・・。(弾は黒沢の脇腹あたりをかすっただけで済んだ)」 佐々木真里「薫さん!大丈夫ですか!?」 黒沢カオル「大丈夫・・・かすっただけですから・・・。」 佐々木真里「でも・・・・」 黒沢カオル「ホントに平気ですよ。帯してるあたりだったから、全然何とも。真里さんの方こそ大丈夫ですか?」 佐々木真里「薫さんのおかげで、怪我1つしてないわ。ありがとう。」 村上てつや「薫ちゃん、姉貴、大丈夫か?(2人に近寄る)・・・ったく田辺の奴、俺達を助けてくれるのかと思ったら、余計な事しやがって・・・。とりあえず、2人とも無事みたいだな。」 黒沢カオル「・・・(実は着物で見えないが、血がでている)」 佐々木真里「薫さんが銃弾を・・・かすり傷だとおっしゃるけど一応手当てをしないと・・・。ごめんなさい私のせいで・・・(泣)」 村上てつや「姉貴が気にすることじゃねぇよ。あんまり不安になると腹の子にも悪いだろーが・・・。薫ちゃん、傷みせて。」 安岡優「え!?子供ってだれの?(ちょっと動揺気味)」 北山陽一「私のに決まってるだろうが!(怒)・・・真里、村上殿の言うとおりだ・・・お前が気に病むことではない。少し落ち着きなさい・・・・」 黒沢カオル「本当に平気ですから・・・ね?(真里に心配をかけたくない一心)」 佐々木真里「ダメよ!念のため傷を見せて?」 黒沢カオル「・・・はい。」 佐々木真里「薫さんっ!!これはっっ!!」 黒沢カオル「えっ?!・・・・・これは、子供のころ作った傷なので、今は全く痛くないんですよ。」 佐々木真里「え?あ、そんなことより血が・・・早く手当しなくては。」 黒沢カオル「はい。・・・すみません。」 |
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