-ゴスドラマ過去ログ:13301-13400-
北山陽一「(村上達の姿が見えなくなるとポケットから目薬を1つ取り出す)黒沢さん・・・これが完成するまで・・・待っててください・・・。必ずあなたの目は治してみせます・・・。」
安岡優「北山さん、その目薬なに?」
北山陽一「黒沢さんの目を治す秘薬です。手で治す手術が無理なら、頭で治す薬でと思ってね。薬品は僕の専門分野だし。まだ完成はしてないけど・・・・(目薬を見つめて)もうすぐなんです・・・。もうすぐで・・・・・」
村上てつや「お前最近殆ど寝てないだろう?自分の身体もいたわらなきゃだめだぞ?」
酒井雄二「↑俺・・・・・リーダのばか。」
北山陽一「ありがとう、雄二」
ト書き「その頃村上と黒沢は・・・・・」
村上てつや「あいつらやっぱり・・・・間違いないな・・・・。それにしてもあいつ・・・北山は手強いな・・・。今までのどの怪盗よりも手強い・・・・。」
黒沢カオル「てつ、どうしたの?さっきからぶつぶつ言って。」
村上てつや「あいつは、俺が目で言ったことを理解しやがった・・・・しかもそれに返事まで・・・・。”出来るものならね”だと・・・・ふざけんな!・・・たぶんあいつが2人をナビゲートしてる・・・。あいつを潰さないかぎり、ミッドナイトシーフを捕まえるのは無理に等しいって事・・・・しかし、一体どうやって・・・・(ぶつぶつ)」
黒沢カオル「てつってば!!聞いてるの!?」
村上てつや「あっ・・・!(黒沢の怒鳴り声で我にかえる)あぁ・・・ごめん、聞いてなかった・・・。何だ?黒沢。」
黒沢カオル「もう!最近てつ、おかしいよ。いきなりあの3人に会いたいって言ったり、俺とあの3人がどんな事話したとか聞いてきたり。てつ、俺になんか隠してない!?俺に無理させまいとして。」
村上てつや「何言ってんだよ。違うって。」
黒沢カオル「(村上の腕をきつく掴んで)・・・てつが知っていることを俺に全部はなしてよっ!!全部だよっ!」
村上てつや「・・・・・黒沢・・・。(今の黒沢に全てのことを話したらどうなる?せめて、目が・・・。いや、目が見えていない方がかえって安全なのか・・・?)」
ナレーション「急に走り出したりできませんもんね。でもそんなことよりも内面的なことの方が心配です・・・。」
黒沢カオル「(うつむいて)・・・俺には話せないんだね・・・。もういいよ・・・。」
村上てつや「そんなことっ…、まて、黒澤。危ないから…。(くそっ、俺がちゃんとしていれば)」
黒沢カオル「一人で・・・だ、大丈夫だから・・・(涙がこぼれ落ちた)」
村上てつや「(俺はどうすればいいんだ・・・・・)泣くなよ・・・・(こぶしを握り締める)」
ナレーション「その頃ミッドナイトシーフ側では…」
北山陽一「・・・・・・・」
安岡優「北山さん・・・?」
北山陽一「何でもありません。気にしないで・・・。」
安岡優「そ〜、言われても・・・・・・ねえ、雄二・・・・・」
北山陽一「そうだぞぉ〜ふぁ〜〜(のん気)」
酒井雄二「↑・・・俺だってぇばぁ・・・」
北山陽一「(ごめん。)・・・この薬もさ、1年くらいかかるんだ、治るのに。その間ず〜っとつけていかなきゃいけない。それでも視力が全回復はしない・・・もちろん日常生活には支障はないけど・・・でも、もっと目薬をさした途端に全快!!みたいなのができたらな・・・・」
酒井雄二「陽一・・・その目薬を黒沢さんに一度試してもらう・・・っていうのはどうですか?」
安岡優「僕も、その方がいいと思うよ。」
北山陽一「・・・・(しばらく沈黙)・・・・わかりました。でも、黒沢さんには、目が治る薬だっていうのは伏せてください。もしダメだったら、余計に傷つけてしまうので・・・・・」
安岡優「それって難しくない?・・・だって、目が見えない人に目薬さそうとしたら、誰だって怪しむよ。村上さんが、「それ何?」とか聞いてきたらどうするの?」
酒井雄二「それは困りますねぇ。でも、あの人だったら絶対に聞いてきそうだし・・・・。いっそのこと、黒沢さんをかっさらっちゃいますか?」
北山陽一「いや・・・・さっきも言ったとおり1年くらいはかかるから・・・う〜ん・・・・そうだな・・・もうちょい研究させてくれないかな?」
酒井雄二「それはいいですけど・・・・これだけは約束してください。絶対、(怪盗の)仕事に差し支えの無いようにする事。それから、あなたの事ですから徹夜してでもやろうとすると思うので、私達が無理してるとみなした時点で研究はやめて、黒沢さんに試させる事。いいですね!?」
北山陽一「(しぶしぶという感じで)・・・わかったよ。」
安岡優「北山さん、研究成功して、黒沢さんの目が治るとイイネ!!(ヤングスマイル)」
北山陽一「あぁ。」
酒井雄二「陽一なら大丈夫ですよ!!」
安岡優「・・・・・・ねぇ北山さん・・・・さっき「さした途端に全快!っていう薬があれば」って言ってでしょう?」
北山陽一「あ〜・・・うん・・・・・・・」
酒井雄二「なにか、あるのか〜?ヤス?」
安岡優「ちょっとねぇ〜・・・・。」
北山陽一「ヤスだってもったいぶってるじゃないですか。教えてくださいよ。」
安岡優「僕はよく知らないんだって。ただ、昔、黒沢さんと同じように目の見えなくなった友達がいて、その人がある薬を使って目が見えるようになったって話してくれたんだ。北山さんなら知ってると思って・・・・・」
北山陽一「あぁ・・それは多分・・・今俺がつくってるやつの元だと思う・・・俺の師匠がつくったやつでさ・・それをもっと安全に確実にしようとしてるんだ。これも結局はさしてすぐ!にはならないよ。一年以上はかかるんだ。」
安岡優「やっぱそうかぁ・・・・うん、俺思ったよ・・「一発で幸せが手に入る」なんて奇跡は世界中を探したってない、物語の中でしか存在しないんだって。人は時間をかけて努力をしてそういう奇跡を手に入れるんじゃないのかなぁって。だから時間がかかっちゃうのはしょうがないよね。」
酒井雄二「あの・・・陽一・・・・つかぬ事を聞きますが、あなたの師匠が作った薬は安全じゃなかったのですか?」
北山陽一「う〜ん・・・・患者に使わせるのには、正直ちょっと危険なものでしたね。未完成だったようなものですし・・・。患者にしてみれば、『見えるようになるかのギャンブル』的な部分もあったと思います。でも、黒沢さんにそんな事をさせるのはちょっと・・・・・」
酒井雄二「それは確かに・・・。まぁ、約束さえ守ってくれれば、俺等も出来るだけ手を貸すからさ。がんばれよ、陽一。」
安岡優「そうだよ。黒沢さんの目が見えなくなったのは僕らに責任があるんだし。でも無理したら怒るからね!」
北山陽一「わかってますよ。・・・って事で、はい!(2人に資料を渡す)それが今度のターゲットです。近々やりますので、目通しておいてくださいね。それじゃあ・・・・・(奥の部屋に行く)」
ゴスペラーズ「(酒井&安岡)(陽一(北山さん)って、一体・・・・・。)」
ナレーション「場所はかわって・・・・ここはどこだい?・・・・なにやら怪しげな話が聴こえるんだが」
小林社長「・・・黒沢君はどうにかならないのかねぇ・・・・・あの目でいられても困るんだが・・・何かしたわけではないから懲戒免職にはできないしなぁ・・・」
田辺恵二「//////////」
村上てつや「懲戒免職どころか、労災がおりるくらいですよ(ちょっと嫌味っぽく。)黒沢を辞めさせるおつもりですか?」
小林社長「んん〜…そんな訳では無いのだがね…」
ト書き「…何となく嫌な雰囲気が…」
小林社長「まぁ退職金をたっぷり・・・で辞めてくれたら・・・とは思っているんだがねぇ〜・・・・」
村上てつや「はぁ!?」
小林社長「正直、あの目でいられてもねぇ・・・・足手まといになりかねないんだよ・・・・。」
村上てつや「あいつの目が見えなくなったのは、ミッドナイトシーフのせいなんですよ。あいつは何にも悪くない。部長、俺があいつの目になります。だから、黒沢を辞めさせるのだけは・・・・・」
小林社長「しかしだね・・・・・・・」
村上てつや「あいつはこれまで、ミッドナイトシーフを専門に追ってきました。逃げられても逃げられても、諦めないで追ってきました。部長はそんなあいつの苦労を潰す気ですか!?」
小林社長「・・・・・・・・・・」
村上てつや「ミッドナイトシーフを捕まえるまでは、あいつを辞めさせるなんて事・・・・させませんから・・・。捕まえた後なら、懲戒免職にでも何でもしてください。黒沢が辞める時は、俺も一緒に辞めるつもりです・・・・。失礼します。(部屋を出ていく)」
小林社長「ふぅ〜・・・・。どうやら、村上君の言ったとおりにしないとダメらしいな・・・・。」
村上てつや「・・・・・・・(ちくしょう!黒沢を辞めさせるだなんて・・・・。何とかしてあいつ等のしっぽを掴まないと・・・・・)」
黒沢カオル「(遠くの方から歩いてくる)てつ・・・?何の話してたの?」
村上てつや「いや・・・何でもないよ・・・・。(黒沢には悪いんだが・・・・)黒沢、俺ちょっと出てくるから。」
黒沢カオル「待って!俺も一緒に行くよ。」
村上てつや「わりーな、黒沢。今回ばっかは俺のプライーベートな事だからさ。1人で行かせてくんない?」
黒沢カオル「・・・・わかった。」
村上てつや「ゴメンな黒沢・・・。じゃあ、ちょっくら行ってくるわ。(走って外の方へ向かう)」
黒沢カオル「・・・・・。(てつ・・・あいかわらずだね、嘘が下手なところ。俺に無理させまいとしてあんな事言ったんでしょ・・・。わかってる・・・待ってるから・・・・。必ず2人で捕まえような・・・・。)」
ナレーション「村上の嘘を見破っていた黒沢。でも黒沢は、あえて追求しないで、1人で行かせることにした。村上も、”気付いているだろう”とは感じていたようだ。・・・そんな村上が向かった先は・・・・・・・」
安岡優「いらっしゃいませ〜・・・・!!村上さん・・・?(うわ〜、ヤバイよ〜・・・・)」
酒井雄二「(イヤな予感がしますね・・・・)村上さん、何かご用ですか?」
村上てつや「(あたりを見回す)(・・北山の奴がいない・・・チャンスかな・・・?)・・・あんた等にちょっと聞きたいんだけど。」
酒井雄二「なんでしょうか?ここじゃなんですから奥の方で・・・。」
北山陽一「ただいま、て村上さん?どうしたんですか?」
村上てつや「・・・(タイミング悪いな・・コイツには聞き出せそうにねぇし)・・・」
北山陽一「どうしました?村上さん。」
酒井雄二「えぇ。なんか、俺らに聞きたいことがあるそうで。」
北山陽一「なんでしょう?」
村上てつや「(北山が邪魔だな・・・。おっ、良いこと思いついた!)」
酒井雄二「どうしたんですか?」
北山陽一「何かお話でしたら奥でどうぞ、村上さん。」
村上てつや「あっいや、酒井!」
酒井雄二「あ、はい。なんでしょう?」
村上てつや「お前にちょっと話し・・・っていうか相談があるんだ。(北山と安岡に)こいつ借りてっていいかな?」
安岡優「別にいいよ〜。仕事には差し支えないし〜。」
酒井雄二「安岡〜、即答しなくてもいいだろ〜。ったく・・・。じゃあ、行きましょう、村上さん。」
北山陽一「(ヤバイな・・・・)雄二!ちょっと待ってください!!(村上に聞こえないような声で)多分村上さんは、僕等のしっぽを掴むために来たんだと思います。くれぐれも余計な事を言ってしまわないよう、気を付けてくださいね。(そう言うと、酒井のポケットに何やら仕込む)」
酒井雄二「(小声で)わかってます。今回は黒沢さんを置いて来たんですから、間違いなくやる気ですね。注意しないと・・・。では、行ってきます。」
ト書き「酒井は、北山が仕込んだものに気付かずに、村上と外へ出ていった。」
北山陽一「(村上と酒井がいなくなったのを確認して)・・・さて!早く準備しないと・・・・・。(そう言うと、奥の部屋へ行って、何やら機材をセットし始める)」
安岡優「北山さん、何の準備してるの?・・・さっき酒井さんのポケットに何か入れてたよね?それと関係があるの?」
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