-ゴスドラマ過去ログ:13401-13500-
北山陽一「はい。さっき仕込ませたのは盗聴機で、今はそれの声を聞くための準備をしてるんです。・・・・村上さんの事ですから、あの手この手で聞き出そうとするでしょう。そして、雄二はそれに絶えられない・・・・。」
安岡優「確かに。僕等の中で、一番正直な人だからね・・・。そういう事だから、2人の会話を聞いて”このままじゃ危ないな”と感じたら、電話かなんかで呼び戻そうと・・・・こんな感じ?北山さん。」
北山陽一「えーまー。そんなところですね。」
ナレーション「「村上さんにバレないように会話をやり通せるのは、僕ぐらいでしょうし・・・」とつぶやき、機材のスイッチを入れた。その頃村上と酒井は、近くのファミレスに入っていた。何やらイヤな雰囲気・・・・。」
酒井雄二「だから僕に相談とは何です?」
村上てつや「・・・黒沢の事なんだがな。(そう言って水を一口飲む)」
ナレーション「村上さん盗聴器があることを知っているくせになにも手をだしません。村VS北・・・なかなか恐いです。」
北山陽一「はい・・・・・・・・・」
安岡優「・・・どう?北山さん。」
北山陽一「うう〜ん。」
酒井雄二「あ・・・の・・黒沢さん・・・・・・・目・・・大丈夫ですか?」
村上てつや「さあな・・・治療法がないんだ、どうすることもできないだろ・・・。ミッドナイトシーフのやつらも・・・結果がどうなるかわからないものを使うようなやつらなじゃないと思ってたけど・・・。」
酒井雄二「そんな奴じゃない!!・・・・・・と、おもいますよ・・・(ヤバイ!!助けて、北山!!(泣))」
村上てつや「・・・・・そうだな・・・。黒沢もいずれ治るだろうしな・・・・。でも今はまだ俺はあいつらを許せない・・・。どんな理由があったにせよな・・・。」
一般人(女)「ご注文、お決まりになりましたらどうぞ〜♪(#^.^#)」
安岡優「はい・・・。」
村上てつや「じゃ、コーヒー。黒沢、警察辞めさせられるかもしれないんだよなぁ・・・・・・」
酒井雄二「えっ・・・・・・・・・そ・・んな・・・・・・・・・だ・・って・・・・そんなの・・・・・・・・・・・(嘘だ・・・嘘だろ・・・どうしよ・・・・・・)」
村上てつや「目が見えないんじゃ、捜査もろくにできないだろうって。勿論俺がそんなことはさせないけどな。」
酒井雄二「・・・・・・・・・(北山ー!助けてくれー!!)」
村上てつや「あいつら罪悪感もってるのかねぇ?指輪がその代わり?ふざけんなって、一言もあいつに謝ってこねぇ。顔みせろとか言ってるんじゃないぜ?そうじゃなくてさぁ〜・・・・・」
酒井雄二「あうあう・・・・・・・(どうしよう・・・・・黒沢さん・・・・・・・それに・・この状態・・・・あっぁ・・・・・・もういっそばれちゃったほうが楽に・・・・・・・)あっ・・・・・・・村上さん・・・あの・・・・」
北山陽一「(後ろから酒井の肩をぽんぽんと叩く)雄二、そこまでです。帰りますよ。(村上の目を見つめ)村上さん、今日の話はまた別の日にしてください。それでは・・・・。(お金を置いて酒井と一緒にファミレスを出る)」
ト書き「盗聴機で聞いていた北山は、このままではヤバイと感じ、急いでファミレスに来たのだった。正直、間一髪・・・・・」
北山陽一「(店への帰り道)やっぱり盗聴機を仕掛けておいて正解でした。間一髪・・・。雄二、いくら追い詰められたからって、正体ばらそうとするのはいけませんよ!」
酒井雄二「俺もう嫌だよ・・・・・あんなふうに・・・人傷つけたんだよ・・・・・・薬ができたって時間がかかる・・・もしやめさせられちゃったら?黒沢さんはどうなるんだよぉ・・・・・・」
北山陽一「それはそうだけど・・・・・・・・確かに時間はかかるよ・・・だけど・・・・もう過ぎてしまったことなんだよ・・・もうどうしようもないだろう・・・?」
酒井雄二「・・・・(泣きそうになったので、目をこする)・・・確かに・・・・。あの時、何も考えないで発光弾を使ってしまったのも、もう過ぎてしまった事・・・・。あの時どうすれば良かったなんて・・・もう無理なんですよね・・・・・。」
北山陽一「そうですよ・・・。それに、僕等が今捕まったら、唯一の希望である薬も作れなくなります。だから、まだ正体をバラすわけにはいきません・・・。せめて、薬が完成するまでは・・・・・。」
酒井雄二「すいません、陽一・・・迷惑をかけてしまって・・・・。ただでさえ、私もヤスも陽一にほとんどの事を任せているのに・・・・。これで陽一の身体にまで何かあったら・・・・・・・・」
北山陽一「私の方は心配しないでください。無理したら約束で即研究中止なので、押さえてますよ。」
酒井雄二「それならいいんですけど・・・・。(陽一なら、私達の目の届かないところで無理してそうですし・・・・こっちも心配だなぁ・・・・・。)」
ト書き「一方、ファミレスに残った村上氏はというと・・・。」
村上てつや「やっぱりあいつら怪しい。酒井のドモリ具合といい、北山のタイミングの良さといい。黒沢…俺はお前の為に何ができるんだろうな・・・」
ト書き「その頃、黒沢さんは・・・」
黒沢カオル「うわっ・・・・・いて・・・す、すみません・・・・・・杖・・・杖が・・・・・・ふぇ・・・・・」
酒井雄二「あっ・・・・黒沢さん!!大丈夫ですか?(駆け寄り助け起こす)・・・・・大丈夫ですか?どっか打ちました?(過ぎてしまったこと?こんなに辛い思いさせてるのに?・・・俺たちはやった側だからそんなこと簡単にいえるんだろ・・・・職も奪ってしまうかもしれな・・そりゃつかまったら・・・でも職が奪われたら・・・)」
ト書き「今つかまるわけにはいかないけれど、黒沢の姿を見るのはつらい。もし職を奪われてしまったら、目が治っても大きく人生を狂わされることになる・・・・・」
黒沢カオル「あっ・・・酒井?ごめんねぇ、杖突いて歩くのって難しいんだよね、ボコボコに合わせて歩いても何かにぶつかったりするし、不便な街なのがよくわかったよぉ〜俺、いっつも村上がいてくれるから頼りっきりで、いないとなんにもできないのもわかったしさぁ〜情けないよねぇ〜〜」
酒井雄二「えっ・・・・・そ・・・んな事・・・・・・・・・」
黒沢カオル「へへ、俺どじだからさぁ〜・・・・・コレ(目)ダメにしたのも自分がどじだからなんだよね、わかってるんだぁ・・・・・誰を怨んだってしょうがない・・・でも、どうなっちゃうのかなぁ〜ってちょっと不安。てつにもいい加減頼りっきりじゃまずいしさ。迷惑かけてばっかりだよ、ず〜っと、てつには。」
北山陽一「黒沢さん・・・・・(意を決して)黒沢さん、ちょっとお店の方まで来てください。試してもらいたい事があるんです。」
酒井雄二「!!陽一!お前まさか・・・・あの目薬を・・・・・?」
ト書き「目を保護する目薬なんだと、だから使い続けて欲しいとそう言って渡す予定の目薬。時間はかかるし、よい方向に転んでも視力が全部戻るわけではない・・・しかし手立てはこれしかない。効果が現れるまで村上に頑張ってもらうしかない。自分たちにはこれしかでない・・・本当に申し訳ないと心の中で呟きながら・・・・」
北山陽一「黒沢さん・・・あなたに試してもらいたいのは、まだ研究途中の薬です。しかし、うまくいけば、今すぐ少しぐらいは視力が回復します。今の私には、これしか出来ません・・・。いちかばちか、試してもらえませんか?」
黒沢カオル「・・・たとえ0に近い確率だったとしても・・・・それでも成功すれば、少しでも目が見えるようになる可能性があるなら・・・・俺は何だって試すよ・・・・。北山・・・俺はその薬を試す・・・・。だから、早く店に行こう。」
酒井雄二「(ぼそっと)陽一・・・・それは「見えるようになるかわからない、落胆させたくないからはっきりとは言わない」そういう約束だったでしょう?(おーい、ト書きと北山の話がかみあってねーぞーー前に書いた人のちゃんと読んで書こうよぉ〜〜)」
ト書き「店に行き、新しくできた薬を指す・・・・・・しかし、効果は・・・・・・・・しょうがないよね、とあくまでも明るく笑う黒沢に前から研究していた薬を北山が持ってくる。」
北山陽一「俺も完璧じゃないって事だよね・・・・あらためて思ったよ(苦笑)で、コレをずっとつけてくれないかな・・・今のより時間はかかってしまうけど、きっと・・大丈夫だから・・・・こっちの研究も続けていくけど、これも試して欲しいんだ。」
安岡優「結局、北山さんも我慢してたんだね…。」
北山陽一「長期戦覚悟で試してもらうしかないけれど・・・。」
黒沢カオル「わかった。」
ト書き「とりあえず黒沢に目薬をさしてもらう。」
北山陽一「どうですか・・・・・って、聞くほうがいけないことですね・・・。」
黒沢カオル「ん〜・・・・(あたりを見ようとして首を動かす)う〜ん・・・・それとなく色が見える(わかる)ぐらいかな・・・?」
北山陽一「え、・・・見えるん・・・ですか・・?>かなり衝撃的だったらしい。」
黒沢カオル「かすか〜に、そこに何色があるってわかるぐらいだけど・・・・。」
北山陽一「まさか・・・・雄二、色画用紙持ってきて。(酒井が店の棚から色画用紙を持ってくる)黒沢さん、わからなかったらそれでいいです。私が目の前に出す色は何色か、答えてください。」
ナレーション「北山が出す色を答える黒沢。赤や青など、濃いめの色はほぼわかっているが、ピンクや黄緑といった少し薄めの色になると、結構あいまいになっている。」
酒井雄二「本当に見えてるのか・・・・・?(唖然)」
北山陽一「ありがとうございます、黒沢さん。・・・どうやら本当に見えてるみたいだ。(2つの目薬を取りだし)もしかしたら・・・この2つが合わさって、何か反応が起きたのかもしれない。今すぐ調べてみるか・・・。」
ト書き「独り言をつぶやきながら奥の部屋へ行き、2つの薬を調べ始める北山。黒沢、酒井、安岡は、そんな北山の邪魔にならないように静かに話をしている。」
安岡優「ねぇ、黒沢さん。これ何本かわかる?(右手でVサインを作る)」
黒沢カオル「ううん、わからない。濃い色ならほぼはっきり見えるんだけど、薄い色になったらあんまり・・・・。安岡が出してるのは多分指なんだろうけど、大きな一本にしか見えてないよ。」
酒井雄二「それでもすごいです。偶然とはいえホントに視力が回復したんですから。」
安岡優「今北山さんがどうしてそうなったのか調べてるから、これはひょっとしたらひょっとするかもね・・・・。(黒沢に)目薬してみて何か感じた事ってあった?」
黒沢カオル「そうだなぁ・・・・・最初にしたのは何にもなかったけど・・・2つ目のをして目を開けたら、なんかこう・・・・・少ないながらも、目に光が入ってくるのを感じたんだよね。」
酒井雄二「ということは・・・1つだけじゃなくて・・・2つの目薬が必要なのかも。」
安岡優「そういう事になるね。」
酒井雄二「ただ・・・どんな劇的に直るってことは、やっぱどこか副作用とかあるのだろうか・・・?黒沢さん、目は痛みませんか?」
黒沢カオル「頭がぼ〜っとするかな」
酒井雄二「頭ねぇ〜?なんでだろう?喉に落ちて吸収された?」
黒沢カオル「んん〜・・・ちょっと座ってもいい?」
酒井雄二「あ、はい。どうぞどうぞ。しかし、なんででしょうね?」
安岡優「・・・・・。(普段からぼ〜っとしてると思うんだけどなぁ・・・・)」
ト書き「そんな事を考えつつも、言わないでおこうと思った安岡。そんな安岡をよそに、まだ悩んでいる黒沢と酒井。」
酒井雄二「何でなんだろう・・・・う〜ん・・・・・zzzzzzz・・・・・・・・(そのまま眠ってしまう)」
黒沢カオル「あっ!ちょっと酒井!!真面目に考えてよ!」
酒井雄二「(黒沢の声で目が覚める)えっ・・・?あ・・・はい、すいません・・・・・。あれ・・・?黒沢さん、目ほとんど見えてないのに、どうして寝てるってわかったんですか?」
黒沢カオル「酒井の寝息だよ。ね・い・き・!部屋が静かだったから、よく聞こえてたよ。」
安岡優「黒沢さんすご〜い。僕なんて部屋静かだったにもかかわらず何も聞こえなかったよ。」
北山陽一「五感のどれかを失った人は、他の部分が異常に発達するって言いますからね。さしずめ黒沢さんの場合は聴力ってとこですか・・・?」
安岡優「北山さん!・・それで・・・薬の方は・・・・?」
北山陽一「今の段階ではこれが精一杯です。・・・でも、前のよりは確実に短期間で治療できます。それでも数ヶ月は使いつづけないといけないですけどね・・・・。」
酒井雄二「陽一、副作用とかは大丈夫なのか?黒沢さん、目薬した後、頭がぼ〜っとするって言ってたんだけど・・・・・」
北山陽一「う〜ん・・・・副作用は無いでしょうけど、やはり強い薬なので、使った後は眠くなったり頭がぼ〜っとなったりはすると思います。いくら目薬とは言っても、神経とかに働いたりしますから・・・・。」
安岡優「(元からじゃなかったんだ・・・・)」
北山陽一「・・・・そういう事ですので黒沢さん、使う時は注意してくださいね。1日最低1回は目薬をして、これを毎日続ける事。今は濃い色を判断するくらいしか出来ないけど、使い続けてたら、徐々に徐々に見えるようになってくると思います。がんばってください。」
ト書き「そう言うと、黒沢に目薬を渡す。」
黒沢カオル「ありがとう、北山。(目薬をポケットにしまう)・・・・それじゃあ、俺そろそろ行くね。このまま外に出てたら村上に心配かけちゃうし、村上もそろそろ戻ってきてるだろうから・・・・・・」
北山陽一「待ってください。僕が送っていきます。(黒沢と一緒に外へ出ようとする)・・・雄二、ヤス、店の方はお願いしますよ。」
ゴスペラーズ「(酒井)わかりました。(あなたなら大丈夫でしょう。) (安岡)りょうか〜い♪(気をつけてね・・・。)」
北山陽一「じゃあ、行って来ます。」
安岡優「ねえ、酒井さん・・・・・って酒井さん?!」
酒井雄二「ZZZzzzzzzzzzzzzzzz。」
安岡優「寝るんじゃねぇ!!」
北山陽一「まったく、酒井さん!」
酒井雄二「zzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzzz」
安岡優「もういい!酒井さんなんか知らない!!!」
ト書き「ちょっとスネながらハンベソかいている安岡の声で酒井が起きる。」
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