-ゴスドラマ過去ログ:13901-14000-
黒沢カオル「なんか暗くなったみたいだけど・・・?」
村上てつや「雲が出てきたんだ。一雨きそうだな・・・・。」
効果音「ぱらぱら・・・・・ざぁー・・・・・・」
村上てつや「・・・って言ってるそばからこれかよ。黒沢、俺の背中の乗れ!真里さん、走ってください!」
佐々木真里「わ、わかったわ。」
ト書き「村上に言われ、走り出す真里。その後ろを、黒沢をおぶった村上が行く。しばらく走ると目の前に、木の屋根の休憩所と立入禁止の看板が見えた。」
佐々木真里「村上君、休憩所があるわ!そこで雨宿りしましょう!」
村上てつや「言われなくてもするよ。こんな状態で先に進めるかってーの。」
ト書き「急いで屋根の下に入る村上と真里。村上は入るとすぐ、黒沢を背中から降ろした。」
黒沢カオル「すごい雨・・・よく見えてない俺でもわかるぐらいだ・・・・・。」
村上てつや「ったく。せっかく立入禁止区域の前まで来たのに、先に進めねーなんて・・・・・。」
佐々木真里「この雨当分やみそうにないわ・・・・。(村上と黒沢に)ねぇ、このままやむまで待つの?それとも進むの?」
村上てつや「俺は今すぐにでも進みたいんだが・・・・(黒沢をチラッと見る)・・・目の見えないこいつにはちょっとキツイし・・・・だからといって置いてくわけにもいかねーし・・・・・真里さんもいるし・・・・ここはおとなしく待ってるしか・・・・・・・」
黒沢カオル「・・・てつは俺の心配をしてるんだね?(ニッコリ微笑み)俺は大丈夫。てつが手さえ握っててくれれば、これぐらいの雨なんて全然平気。真里さんさえよければ、俺だってすぐ行けるよ。」
村上てつや「そうか?じゃあ俺にしっかりつかまっていろよ。」
黒沢カオル「うん!!」
村上てつや「じゃあ、行くぞ!」
佐々木真里「ね〜私には意見求めないのぉ〜〜も〜これだからブラコン(村を兄・黒を弟としてみた)はいやだわ〜」
村上てつや「・・・・鼻で笑うなよ・・・可愛くねー・・・・・・・」
ナレーション「村上たちが同じ地域にいることに気づいてない酒井、北山、安岡は・・・」
酒井雄二「ようやく着きましたね・・・・・。」
北山陽一「ここが、”Promised Lake”・・・。洞窟の中・・・・ってわけではないですね。(上を見上げ)空もあるし、太陽もある。まわりは断崖絶壁・・・・ひとが入って来れるのは、本当にあそこ(洞窟)からだけのようだ。」
安岡優「う〜ん!(伸びをする)気持ち〜。ホントに空気がおいしいよ。(湖のそばにかがみ水をすくう)2人とも見て。水もこんなに透き通ってる。」
酒井雄二「お〜すごいすごい。自然の水でこんなにキレイなのははじめて見ました。(まわりを見渡し)・・・ここに来て正解ですね。苦労して見つけた甲斐があったってものです。」
北山陽一「ホントに。(微笑)・・・雄二、ヤス、ちょっと探検してみませんか?寝床とか食料とか、そういうのを探さないといけませんし。」
酒井雄二「いいですけど・・・・ちょっと待ってください。(持ってきた荷物の中からかごを取り出し、ふたを開ける)おっと・・・よしよし。」
効果音「にゃ〜☆(入ってたのは猫。かごから飛び出て酒井の肩に乗る)」
安岡優「あれ?その猫ってもしかして・・・・・」
酒井雄二「えぇ、以前店に迷い込んできた猫です。実は、あの時からこっそり部屋で飼ってたんですよ。どうしても捨てれなくて・・・・。それで、ここにも連れてきちゃったんですけど・・・・・まずかったですか?」
北山陽一「ははは、雄二らしくていいんじゃないんですか?それに・・・・こっそり動物を飼ってたのは、雄二だけじゃなさそうだしね?(チラッと安岡を見る)」
安岡優「な〜んだ。やっぱり北山さんにはばれてたのか。(酒井が持っていたのと同じぐらいのかごを取り出す)僕は猫じゃないけどね。よいしょ!」
効果音「ワン!ワン!(かごから出てきたのは小犬。安岡が抱きかかえている)」
安岡優「ゴメンね。なかなか言い出せなくてさ・・・・。」
北山陽一「別にいいですよ。僕等3人だけっていうよりは、動物とかいた方が楽しいし。」
酒井雄二「そういう陽一は、何か動物を連れてきてないんですか?」
安岡優「酒井さん、それはないと思うよ。北山さんの性格からすると、今言い出してないって事は、連れてきてないって事だもん。」
酒井雄二「あー・・・確かに。陽一が何が何でも隠す事といえば、自分が無理をしているという事ぐらいですからねぇ。その他の事は、たいてい問い詰めたら言いますし。」
安岡優「そういう事。・・・それより早く探検行こう。僕、先に行くからね。(そう言うと、小犬と一緒に走って行く)」
酒井雄二「あっ!ヤス、待ってくださいよ!!(少し走り始めた後振り返り)陽一、先に行ってますよ!」
北山陽一「・・・・・・・・・」
ト書き「酒井と安岡が森に入ったのを見届けると、単独でどこかに向かう北山。その頃村上達は、立入禁止の看板の前で休憩中。」
村上てつや「・・・雨足が弱まってきたな。今のうちに行くか。」
佐々木真里「それはいいけど・・・・村上君、洞窟前に着いたらどうするの?ボートとか使わないと、洞窟内の川から湖の方に行けないんでしょ?」
黒沢カオル「そういえばそうだよね・・・・。てつ、何か考えがあるの?」
村上てつや「何言ってんだ?あるわけねぇだろ。」
佐々木真里「何それ!行ってから考えても遅いのよ。ここから洞窟までは、少なくても30分以上。行ってから考えてまた物を取りに戻ってきて・・・・なんて事になったら、往復1時間以上にはなるわ。あなただってそんなに歩けないでしょ?」
村上てつや「当たり前だろ?」
佐々木真里「じゃあどうするのよ?」
村上てつや「ん〜」
黒沢カオル「どうしようか?」
村上てつや「まあ、なるようにしかならねえだろ。」
黒沢カオル「そうだね〜〜」
佐々木真里「確かにそうだけどそれじゃどうしようもないじゃない」
村上てつや「泳いでいくとか・・・・」
黒沢カオル「そうだね、泳いでいくしかないよ。・・・・(少し不安)」
佐々木真里「・・・それはたぶん無理だろうけど、まぁいいわ。なるようにしかならない。行ってから考えましょう。」
村上てつや「決まり決まり。さっさと行くぞ。」
ト書き「黒沢の手を引き、自然保護区に入っていく村上。真里は、少し呆れながらもその後ろをついて行く。その頃酒井、北山、安岡の方は・・・・・・」
安岡優「(森の中)ねぇねぇ酒井さん、見て見て。この木の実、すっごくおいしそう。あむ!(木の実をとって食べる)・・・あま〜い☆」
酒井雄二「こら、ヤス!むやみやたらに取って食べてはいけません。・・・これからの食料になる物かもしれないし、もしかしたら、毒のある物かもしれない可能性もあるんですよ。もう少し慎重になってください。」
安岡優「ごめんなさ〜い。(シュン)・・・・ところで北山さんは?姿が見えないんだけど・・・・。」
酒井雄二「そういえば・・・・・。私が、「先に行ってますよ!」って言って、森の中に入ってきてから見てないですね・・・。陽一の奴、どこ行ったんだ?」
安岡優「北山さんがいてくれたら、どれが食べれる木の実かもわかるんだけどなぁ・・・・・。」
ト書き「その時北山は、洞窟を通り、なぜか”永遠の森”の方へと出てきていた。」
北山陽一「・・・・・・(銀色の笛を取り出し吹く)」
安岡優「(自分の犬の異変に気付く)ペロ?どうしたの?」
酒井雄二「どうかしましたか?」
安岡優「ペロが急にそわそわして・・・・何かに反応してるみたいなんだ。」
酒井雄二「何かに反応・・・・?(私の猫には何も起こってない・・・。犬だけが反応しているのか・・・?)とりあえず陽一を探しましょう。陽一なら何か分かるかもしれない。」
安岡優「うん、そうだね。」
ト書き「その頃北山の方では、彼めがけて走ってくるものが・・・。その正体は・・・・・・・・・」
効果音「ワン!ワン!(安岡が連れてきたのよりは大きい犬。首にはきちんと首輪がついている)」
北山陽一「(笛を吹くのをやめる)プルート!(走ってきた犬を抱く)ゴメン、遅くなって・・・。もうどこにも行かない・・・・今度こそ一緒に暮らせるんだよ・・・・・。(涙ぐむ)」
ナレーション「先ほど吹いたのはどうやら犬笛。北山は、だいぶ前からこの場所で、誰にも見つからないようにこの犬を育てていたようだ。」
北山陽一「(軽く目をこすり)行くよ、プルート。(犬をボートに乗せ、再び湖の方へに戻る)」
安岡優「北山さーん!どこにいるのー!?北山さーん!・・・・!(ペロがいつのまにか落ち着いてる・・・・)・・・なぁ、ペロ。お前一体どうしたんだ?」
ト書き「そう安岡が尋ねると、ペロは森の外に向かって走り出した。」
酒井雄二「うわっ!(足元をペロが走りぬける)今のはペロ・・・?(ペロを追って走ってくる安岡に)どうしたんですか!?一体。」
安岡優「それがわからないんだよ。もう落ち着いてる、と思って降ろしてあげたら、いきなり走り出して・・・・。ペロー!待ってー!!」
酒井雄二「・・・何なんですか?ペロばっかり・・・・・・。」
ト書き「内心不思議に思いながらも、安岡の後を追う酒井。いつのまにか森を出た2人は、見なれた男の姿と、ペロよりは大きい1匹の犬の姿を見つける。」
北山陽一「(くわえていた犬笛をしまい、ペロを抱き上げる)ペロ、お出迎えご苦労様。(酒井、安岡に)すいません、心配かけちゃって。ちょっと外の方に、プルートを迎えに行ってたんです。(ワン!と一回吠えるプルート)」
酒井雄二「そうか、プルートを迎えに行ってたんですか…。大きくなったな、プルート。」
マネージャー竹内「にゃぁ〜〜(恐がる様子もなくプルートに近づく)」
安岡優「ペロは犬笛に反応したんだね。」
北山陽一「もしかして、最初に吹いた時も反応してたんですか?」
安岡優「あ、うん。少し前、急にペロがそわそわしだしてさ。北山さんに聞けば何か分かるかも、って思って今探してたら・・・・こういう事だったんだね。」
北山陽一「そうだったんですか。(抱き抱えているペロに)洞窟前で吹いたから、中を通ってここまで音が来てたんだね。ごめんよ、驚かせて。(そう言うと、安岡に手渡す)」
酒井雄二「陽一、戻ってきて早々なんですけど、食べ物探さないと・・・・。」
北山陽一「はいはい。知識をフル回転させろって事ですね?(にっこり微笑む)・・・さぁ、早く行きましょう。」
ト書き「再び森の中に入って食料を探す3人と3匹。その頃村上達は、自然保護区の中をただひたすら歩いている。まだ洞窟前には着いていないようだ。」
村上てつや「(時計を見る)そろそろ日が暮れる時間だな・・・。保護区に入って大体20分ってとこか・・・・。暗くなってから進むのはヤバイ・・・・。早く洞窟を・・・・あいつ等のいる”Promised Lake”へ行ける洞窟を見つけないと・・・・・・。」
佐々木真里「黒沢君、大丈夫?」
黒沢カオル「大丈夫ですっ!・・・あっ!何か音が聞こえる・・・何かな・・・?」
村上てつや「お前の耳でわかんなかったら、俺と真里さんでもわかんねーだろ。」
黒沢カオル「そっか!(手をポンと叩く)それじゃあ2人とも、ちょっと静かにしててね。・・・・・・(耳をそばだてて音を聞いている)」
村上てつや「(俺、こいつとず〜っとやっていけるか、また不安になってきた・・・・)←しょっちゅう不安になっている模様。」
佐々木真里「どう?黒沢君。何が聞こえる?」
黒沢カオル「う〜〜ん」
ト書き「向こうの方からかすかに犬の鳴き声が聞こえた。」
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