-ゴスドラマ過去ログ:14001-14100-
黒沢カオル「犬の…鳴き声…?」
村上てつや「犬?こんな所に犬なんかいるのか?」
黒沢カオル「間違いないよっ!!犬の鳴き声だっ!・・・こっちに近づいているような・・・」
村上てつや「黒沢、どっちからだ!?」
黒沢カオル「う〜ん・・・・・・・・・・ダメ・・・聞こえなくなっちゃった・・・・・。今、風も一緒になくなったから、風に乗ってきたのかも・・・・。」
村上てつや「なんだよ、それ。・・・ったく、せっかく手がかりが見つかったと思ったのに。」
佐々木真里「黒沢君、犬の鳴き声は聞こえたんでしょ?・・・どんな感じに聞こえてた?こもってたとか、高い声だったとか・・・・何でもいいから教えてくれない?」
黒沢カオル「えっと、子犬みたいな高いキャンキャン声ではないけど、ホントに大きな犬の低い声でもない。ちょうど中間ってとこかな?あと、普通の鳴き声だったけど、なにかが響かせてる・・・みたいに聞こえた。メガホンを使ってるっていうか・・・・う〜ん・・・・・何て言えばいいんだろう・・・・?・・・それこそ・・・・・・・・・」
佐々木真里「それこそ、洞窟の前・・・もしくは中で鳴いたような感じ・・・・・・そうでしょ?」
黒沢カオル「そうそう、そんな感じ!」
村上てつや「なにっ!?・・・って事は、この近くに洞窟があるって事か?」
佐々木真里「まぁ、そういう事になるわね。黒沢君がやっと声を聞き取れたぐらいだから、近くとは言えないかもしれないけど・・・・・。」
黒沢カオル「それにしても、何で犬の鳴き声なんか聞こえたんだろう・・・・?しかも洞窟の前にいたなんて・・・・・人が入ってこないように、湖の番人でもしてるのかなぁ・・・?(天然)」
村上てつや「はぁ〜・・・・(呆れている)」
黒沢カオル「あっ、違う!犬だから番犬だ!!(天然炸裂)」
村上てつや「いや・・・そういう問題じゃなくて・・・・・・(ダメだこりゃ・・・)」
黒沢カオル「なになに?どうかしたの?俺、なんか変な事言った?」
村上てつや「・・・何でもねぇよ。(黒沢の手を引き)ほら、行くぞ。洞窟が近いって分かったんだから、急がねーと。もうだいぶ日も落ちてきてるんだから、せめて洞窟の前までは行かないと・・・・。夜歩くのは危険すぎる。」
ト書き「そして三人は急ぎ足で歩き始めた。」
黒沢カオル「はあ・・・・・・・・はあ・・・・・・・・・・・・!!」
村上てつや「黒沢、大丈夫か?つらかったら、俺がおぶってやるぞ?」
黒沢カオル「はあ・・・・はあ・・・・・・大・・・丈夫・・・・(と言いつつ、顔は結構つらそうにしている)」
村上てつや「お前、全然大丈夫な顔じゃないぞ。まったく・・・・・よいしょ!(黒沢をおぶる)あいつ等に会う前に倒れたらどうしようもねぇだろ?少しは考えろよ。」
黒沢カオル「ゴメン・・・ね・・・・てつ・・・・・迷惑・・・・かけて・・・・・ばっかりで・・・・・・・・・」
村上てつや「気にすんなって。・・・真里さん、しっかりついて来てくださね。少し急ぎますから。」
佐々木真里「わかったわ!」
ト書き「さらに速足になる村上と真里。その甲斐あってか、30分後、洞窟の前に着いた。」
村上てつや「やっと着いた〜・・・。」
黒沢カオル「てつも真里さんも大丈夫・・・?身体とか平気?」
佐々木真里「大丈夫よ・・・ちょっと疲れたけど・・・・。これはいい運動になるわ・・・・少しはやせてくれるかも・・・・・・。」
村上てつや「真里さんらしい言葉だよ・・・それ・・・・。さて・・・問題はこれからだ・・・・・。」
佐々木真里「どうやってこの洞窟を抜けて、北山君達がいる湖・・・・”Promised Lake”に出るか・・・・・。洞窟内は川になってて、ボートなどを使わないと行くことが出来ない。でも私達には、そんな物は無い・・・・・どうするの?」
村上てつや「流れはほとんど無いんだが・・・・深さは結構ありそうだな・・・。どれだけ続いてるのかもわかんないし、黒沢もいるから、泳いで行くのは無理だな。」
佐々木真里「だからどうするのって!ここを通らないと、湖に行けない・・・・3人に会えないのよ。」
一般人(男)「わんわんわんわん!!」
北山陽一「プルートどうしたんだよ!?いきなり走り出して・・・・・・村上さん・・・真里さん・・・黒沢さん・・・・・(食料などを見て廻っていた)」
黒沢カオル「その声は北山?(まだ村上におんぶしてもらってます・・・)」
北山陽一「・・・・・なんで・・・ここが?・・・・この場所が・・・?」
村上てつや「・・・・・探しに来たんだよ、お前らを。黒沢がここかもしれない、って。」
佐々木真里「北山君・・・・」
黒沢カオル「北山ぁ!!探したんだよ!!」
北山陽一「・・・っていうか、湖にも来てなければ洞窟も通ってないのに、どうして僕達が会っちゃってるんですか?僕がいるのは、湖側の森なんですよ。」
村上てつや「え!?」
ナレーション「そうなんです!!今の状態は、北&酒&安は、洞窟の奥にある”Promised Lake”と呼ばれる湖の湖畔の森で食料探し。村&黒&真里は、その洞窟の前でどうやって湖側に行こうか考え中。洞窟内は川になっていて、ボートなどが無いと進めないが、村上達はそのような物を持ってない・・・という事です。」
安岡優「ナレさん、説明ご苦労様。・・・・そういう事だから、僕等はまだ会っちゃいけないの。村上さん達は湖の方に来てないんだから。」
酒井雄二「こればっかりはしょうがないんですよね。それまでの流れを知って、理解して書き込まないとダメなんですから。でも、流れを変えるわけにもいきませんし、今なら修正できますから、修正しましょう。『村上さん達が洞窟の前に来て、どうやって湖に行くか考えてる』あたりから。では・・・・(酒&北&安元の場所に戻る)」
村上てつや「どこか他にも湖まで行けるルートがあるかもしれない。この辺りを探してみるか。」
佐々木真里「闇雲に動いてもしょうがないわよ?」
黒沢カオル「すぅ・・・・ん・・・・ぷひゅー・・・・・・・・・・Zzzzz.....」
村上てつや「・・・・・・・・・・・・背中がものすごく不快な状態になっているのはきのせいか?」
黒沢カオル「ZZzzz・・・・・・・・(疲れきったのかぐっすり寝ている)」
村上てつや「・・・・この大事な時に寝てるとは・・・・・ある意味天才かもな・・・・・・。」
佐々木真里「視力が悪いせいもあるのかもね・・・・。(まわりを見渡す)何かボートの変わりになるようなものないかなぁ・・・・。」
村上てつや「(↑代わりね、たぶん・・・・)真里さん、ちょっと黒沢お願いします。俺、湖までの別ルートがあるかどうか探してきますから。」
佐々木真里「・・・たぶん無駄だと思うわ。この洞窟のまわりって、高い崖に囲まれてるの。円を描くようにね・・・・。」
村上てつや「うそ・・・・。本当ですか?それ。」
佐々木真里「本当よ。うちの大学、この保護区に来て色々研究素材採ってるんだけど、この崖がどこまで続いてるのか気になった人が、このまわりをぐるっとまわってみたの。そしたら、見事に1周してきたんだって。」
村上てつや「なんだよ〜、それ。って事は、やっぱりここからしか行けねーってことじゃん。」
佐々木真里「だから言ったでしょ、あの休憩所で。・・・まぁ、行き当たりばったりで良いって言った私も悪いんだけどね。」
村上てつや「あーー!どうすりゃいいんだよーー!!」
ナレーション「気がつけば、日も落ち、辺りは暗くなってきていた。洞窟内は、よりいっそう暗くなっていて、まるで地獄への入り口のようにも見える。・・・と、その時・・・・・・・・・・・」
黒沢カオル「・・ん・・・・うん・・・・・?てつ・・・どうかしたの・・・・?いきなり大声なんか出して・・・・・・(村上の怒鳴り声で目を覚ましてしまった)」
村上てつや「もうどうしたらいいのかわかんねーよ!」
黒沢カオル「(村上と真里のやりとりを聞いてなかったので)えっ?何・・・どうしたの?」
村上てつや「・・・何でもねぇよ。もういいや、暗くなってきたし。黒沢と真里さんは寝てもいいぞ。」
佐々木真里「村上君は?寝ないの?」
村上てつや「俺は湖に行く方法を考えるよ。寝ないで一晩考えたら、何か1つぐらいは出てきてくれるだろう。」
黒沢カオル「・・・てつがそうするなら、俺も寝ないでがんばるよ。全部てつにまかせっきり・・・なんてわけにもいかないしね。」
佐々木真里「私も考えるわ。目が悪い黒沢君ががんばるなら、健康な私だってがんばらないと。」
村上てつや「・・・・好きにしろ。」
ト書き「ぶっきらぼうに答える村上。しかし内心は、2人への感謝の気持ちでいっぱいだった。その頃こちらでも・・・・・」
安岡優「(現在森の外。目の前には湖)ねぇねぇ、だいぶ暗くなってきたよ。そろそろ終わりにしない?食べ物探し。」
酒井雄二「そうですね。今日は色々あって疲れたし。とりあえずこれぐらいにしておきましょう。・・・そういえば陽一、寝る所はどうするんですか?一通り森の中は見てまわったけど、何もありませんでしたよ。」
北山陽一「そこが問題なんですけど・・・・今日は遅いので、草の上で我慢しましょう。敷物と毛布ならあるので、使うんならどうぞ。」
酒井雄二「さすがは陽一。準備がいいですね。(湖前の草原に敷物と毛布を敷く)ネコ君、おいで。(猫をひざの上に乗せ)見てください。湖に月が映ってキレイですよ。」
安岡優「ペロ、おいで。(ペロを抱き抱え、空を見上げる)ペロ、今日は満月だよ。すっごくキレイでしょ?こういうキレイな月の夜にはね、キレイな音色が聴きたくなるものなんだよ。・・・・・・・・やってほしいな〜、北山さん。(ヤングスマイル)」
北山陽一「えっ・・・・・?(不意に名前を呼ばれたので驚いている)」
安岡優「『アレ』だよ、『ア・レ・』。ミッドナイトシーフやり始めてから、全然やってないでしょ?久しぶりに聴かせてよ。あの音色。」
酒井雄二「いいですねぇ。あなたの事ですから、やっぱり持ってきてるんでしょ?やってくださいよ。」
北山陽一「いや・・・・でも・・・・・・・・・・(恥ずかしがっている)」
安岡優「な〜に恥ずかしがってんのさ。いいじゃん、別に。僕等しかいないんだから。ね?この月に似合うような曲をやってよ。」
北山陽一「・・・・わかりました。でも、間違っても笑わないでくださいね。(恥ずかしそうに笑う)」
ト書き「そう言うと北山は立ち上がり、少し離れた所にある岩に座る。」
北山陽一「(取り出したのは銀色のハーモニカ。月の光を反射し輝いている)久しぶりですね・・・・これを吹くのは・・・・・・・・・(大きく深呼吸し、ハーモニカをくわえる)」
BGM「〜〜♪(月光・ハーモニカバージョン・)」
安岡優「う〜ん・・・・いつ聴いてもキレイな音色・・・・・・・ふわぁ〜ぁ・・・・・眠い・・・・・・おやすみ・・・・・ペロ・・・・・・・・・・・・・・」
酒井雄二「ZZzzz・・・・・・・(もう寝ている)」
北山陽一「(ふと酒井、安岡の方を見る)もう寝てますね・・・・・(微笑)2人とも・・・・今日はご苦労様でした・・・・・・ゆっくり休んでください・・・・・・・・」
ト書き「北山はそうつぶやくと、短めの曲を数曲吹いた。その間、彼の元にプルートがそっと近付き、隣に座る。静かな湖畔に響くハーモニカの音。その音を聴いてる人物がここにも1人・・・・・・・」
黒沢カオル「・・・ハーモニカの音が聞こえる・・・・・洞窟の奥からだ・・・・・・・。」
村上てつや「黒沢、どうした?」
黒沢カオル「この音・・・・どっかで聞いたことが・・・・あっ!北山だ!絶対北山が吹いてるんだよ!!」
佐々木真里「ハーモニカ・・・・間違いない。そのハーモニカを吹いてるのは北山君よ。」
村上てつや「・・・ってことは、やっぱりこの洞窟の奥に、あいつ等3人が・・・・・ちくしょう!いる場所はわかってるのに、そこまで行けないなんて・・・・・・」
佐々木真里「・・・・・そうね・・・今はどうすることもできない・・・。」
黒沢カオル「そんなぁ・・・絶対行ける方法あるはずだよ!あの3人がいけたんだもん。」
村上てつや「・・・・・・・・ボートだと思うぞ?3人は。だから困ってるんだろう?(ちょっと呆れ)」
黒沢カオル「あっ・・・・そっか・・・。」
佐々木真里「あ、私いい方法思いついちゃった。」
黒沢カオル「なに、なに?」
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