-ゴスドラマ過去ログ:14501-14600-
村上てつや「(ボソッと)それだけ親父との話に神経使ってたって事だよな・・・・(苦笑)・・・ってことは、ドアの前で何があったのかも知らねーんだな?」
安岡優「えっ?なになに?何があったの?(目をキラキラさせて村上に尋ねる)」
村上てつや「(まるで子供・・・・)わかったわかった。・・・実はな・・・・・・・・・・」
ト書き「・・・と言って、先程ドアの前であった出来事を話す村上。」
安岡優「へ〜ぇ、そんな事があったんだぁ。・・・やっぱりプルートはすごいね。北山さんに関わる事だったら、どんな困難でもって感じだよ。ペロ〜、お前もそれぐらいになれるようがんばれよ〜。(自分の足に乗っているペロに向かってそう言う)」
北山陽一「ヤスまでそんな事言って・・・・・お願いだから、からかわないでください。(苦笑)」
安岡優「だってホントの事じゃんか。プルートは北山さんを中心に人を選んでるし、北山さんだってプルートの事となったら自分をかえりみずって感じじゃん。もう、「主人とペット」っていう枠を超えてるよ。」
北山陽一「うるさい!いいだろ別に。「主人とペット」っていう枠じゃなくても。」
安岡優「はいはい。(微笑)わかりましたよ。」
ナレーション「和やかな雰囲気で会話をする5人。その時突然ドアが開き・・・・・・」
妹尾武「(村上父)失礼するよ。(部屋に入ってくる)てつやに黒沢君・・・・ちょうどよかった。2人にも聞いてもらいたかったところなんだ。(真剣な眼差し)酒井君、北山君、安岡君、これはとても大事な話だ。生半可な気持ちでは聞かないでほしい。」
北山陽一「なんですか?」
酒井雄二「はい、何でしょうか?」
村上てつや「なんだよ、親父。急に改まって・・・。」
妹尾武「てつやから聞いた、警察に入ると言う提案を断られたと。しかしそれを君達への罰にしたいと私は思っている。世間的に発表はできないけれどね・・・職権乱用だと言われそうだが・・・まぁ、見逃して欲しい。刑はもともとその人を社会復帰させるためにあるという、君達がそうするにはこの方法が一番だと思ったんだ。」
北山陽一「そうですね。僕達が警察に入るわけには行きませんから。」
安岡優「ん・・・?って事は・・・・・・・・?」
酒井雄二「どういう事なんですか?」
安岡優「もう少しわかりやすく・・・。」
北山陽一「つまり・・・刑務所に入って罪を償うのではなく、前にてっちゃんが言ってたように警察に入れと・・・そして罪を償えと・・・・そういう事ですよね?」
妹尾武「理解が早いなぁ、北山君は。・・・そういう事だ。犯罪だったとはいえ、君達の能力は並大抵のものではない。それは警察内部の者すべてが認めるであろう。だから、その能力をみんなのために・・・しいては、自分のために使ってほしい。」
村上てつや「親父・・・・・・」
妹尾武「君達の面倒も見るし、責任も私が持つ。不自由な思いはさせないだろう。警察内では、てつやと黒沢君に任せようと思っているから、嫌な思いはしないはずだ。・・・この提案をのんでくれるか?」
ト書き「「もちろん、世間には公表しない。・・・というか、出来ないがな。」と付け足す村上父。」
黒沢カオル「・・・(良かった)・・・。」
北山陽一「わかりました…」
妹尾武「・・・酒井君と安岡君はどうなんだい?」
安岡優「・・・マジですか、その話・・・・。」
妹尾武「私は本気で言ってる。この考えは、君達の事を色々と調べて・・・・そして、てつやと黒沢君の気持ちを聞いて決めた事だ。君達の事を信じているから、この提案をしている。」
酒井雄二「・・・・・・・・・・・・・・・・。」
北山陽一「雄二はどう思う?」
酒井雄二「(村上父に)当然ですけど・・・前のように自由ではないということですよね?」
妹尾武「自由でない分、本当の意味で救えると思って欲しい。そこら辺はてつやに聞いたかもしれないけれど。ただ楽な仕事ではないと思う。」
酒井雄二「はあ・・・・」
妹尾武「うん、盗みにはちょっとね・・・・・それじゃやっぱり不法であり、向こう(不正ルートで奪った人など)がまた取り返したりするから。だから誰を、そして何をターゲットにするかなどは君達に任せたいんだ。」
北山陽一「(酒井と安岡に)どうしますか?・・・僕は、雄二とヤスの決定に従いますけど。どっちにしろ、ツライのには変わりないんだし・・・・・2人で決めてください。」
酒井雄二「(ちょっと小声で2人に)・・・・・・・・・・結構自由ですよね・・・なんか俺が聞いたのとは随分かけ離れた答えをくれましたが・・・俺が聞いた自由って別に盗みじゃ・・・どういう人を救ったり、どういう人を狙うのかっていう・・・なんだかなぁ・・権力がある人って言うのはちょっと感覚が違うのかね?」
北山陽一「それはよくわからないですけど・・・・それなら雄二は何が言いたかったんですか?」
酒井雄二「いや、ただ、上から命令されてんでそれを調べたりして・・・・って感じなのかなぁ〜やっぱり自由じゃないっていうとそうだよな〜って思ってたから・・・・」
安岡優「要するに酒井さんは、上から命令されて動くとかじゃなくて、ミッドナイトシーフとしてやってた頃みたいに、狙う相手や物、それを調べる方法や時間なんかを、自分達で選んで行動したいって事なんだね。」
酒井雄二「早く言えば・・・・。じゃないと、感覚が鈍ってしまいそうなんで・・・・。そういうところは、自由が利いてほしいなぁと・・・・・。」
黒沢カオル「(全部聴こえてる)えっ!?そうだったの!?3人って盗み好きなんだと思ってた・・・・・・・ごめんなさい、おじさん。俺間違って説明しちゃった。(断り、消えた時の話し合いのことを説明したのはこの人。村上は断られた理由ではなく、自分が提案した内容を説明した。)」
妹尾武「大丈夫だ、黒沢君。(3人に)ターゲットは全部君達に任せるし、不法な事でなければ調べるのも自由で結構だよ。」
酒井雄二「という事は、今までとさほど変わり無いと言う事でうすね。ヤス、どうしますか?やってみましょうか・・・」
安岡優「うん。」
北山陽一「じゃあ、やってみますか。」
妹尾武「そうか、受けてくれるか・・・・3人とも。」
北山陽一「頑張りましょう、雄二!ヤス!」
ト書き「その3人を、輝く笑顔で見つめる黒沢。」
黒沢カオル「(よかったぁぁ!!)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも・・おなかすいたな・・・・・」
安岡優「黒沢さんらしいね(笑)」
村上てつや「「でも」ってどこに繋がったんだ?」
黒沢カオル「いいでしょ、別に!ねぇてつ、何か食べに行こう。酒井も北山も安岡もさぁ。」
北山陽一「でも・・・・・・・・(村上父の方をチラッと見る)」
妹尾武「(微笑)行ってきなさい。・・・君達なら必ず受けると思ったから、もう許可は取っておいた。てつや!(村上に向かって鍵を投げる)3人の手錠の鍵だ。外してあげなさい。」
村上てつや「(鍵を受け取って)ほら、三人とも、手ぇ出せ。」
ト書き「3人は村上に向かって手を出す。出された手からすぐさま手錠を外す村上。」
北山陽一「ありがとうございます、てっちゃん。(プルートがやって来て、北山の手首あたりをなめる)・・・大丈夫だよ、プルート。ありがとう。」
酒井雄二「どうもです。(手首のあたりをさする)なんか変な感じですね・・・・。」
安岡優「サンキュー、てつ。ん〜〜(伸び)手首が軽いよ〜。」
黒沢カオル「ねえ、なに食べに行く?」
村上てつや「・・・・・・・・・・・お前から食い物とりあげたら少しはやせるかもな・・・・」
安岡優「ほんと(笑)・・・」
村上てつや「この前おぶったんだけどさ・・・・こいつ当然のように寝るしよー重くてよーー(およよよよ)」
黒沢カオル「いいじゃん、健康的で・・・・ね、北山。」
北山陽一「僕にふられても・・・・・雄二はどう思いますか?」
酒井雄二「そうですねぇ・・・・・食べないダイエットというのは逆効果だそうなので、やはり運動ですかね。もしくは、食事制限なしでできる低インシュリンダイエットとか。でもあれだと、食べる物が限られてくるんだよなぁ・・・・・。(なぜか詳しい酒井)」
黒沢カオル「もう!酒井までそんな事言って。俺は何もやる気ないからね!!」
ト書き「ほのぼの〜(?)な会話を繰り広げる5人。とりあえず丸くおさまったので、全員、肩の荷がおりたようだ。そんな5人を、少し離れた所から見ている村上父。」
妹尾武「(おもむろに口を開き)てつや、3人の事はお前に任せるからな。ありえないと思うが、悪い方に向かないよう、お前がしっかり引っ張ってやれよ。じゃあな。(部屋から出ていく)」
村上てつや「・・・サンキューな・・・・親父・・・・・。よし!飯食いに行くぞ!」
ト書き「こうして5人の新たな生活が始まった。酒井、北山、安岡は、村上父に言われたとおり真面目に仕事をし、村上、黒沢も、そんな3人を見て安心していた。最初は陰口も多かったが、真剣な眼差しの3人を見ているうちに、そういうのは無くなった。そして数ヶ月後・・・・・」
北山陽一「・・・・・さて、次はどこにしましょう。」
黒沢カオル「てつのばか!ばかばかばかばか!!(お前また喰ってるぅ〜と、お腹をぷにっと掴まれたらしい。)」
安岡優「黒ぽん、落ち着いて〜(^^;)」
村上てつや「きしし(笑)だって掴みやすそ〜な腹してたんだもん。そんな腹してるお前が悪い!(理不尽)」
酒井雄二「そこの先輩お2人さん、少しは手伝ってください。資料の整理終わってないんですから。」
北山陽一「そういえば・・・・・黒沢さん。(突然Vサインをする)・・・これ、何本ですか?」
黒沢カオル「(少し目を細くして北山の指を見る)・・・・2本だよ。」
北山陽一「(微笑)目の方はもう大丈夫ですね。ほぼ完治したようです。・・・でも、時々目薬はさしてくださいね?あまり無理をするとすぐ危険になりますから、もう少し様子を見ないと・・・・。」
村上てつや「(ボソッと)腹の方も危険だから治せ(痩せろ)よ・・・・。」
黒沢カオル「・・・・・・・・・・・・・・・・俺さぁ〜目は元に戻りつつあるんだけど、耳は元に戻ってないみたいなんだけどなぁ〜〜うわっ!(後ろから蹴ろうとして失敗して転んだ)」
酒井雄二「何やってるんですか、あなたは・・・・・。」
北山陽一「ほら、立ってください。(黒沢に手を差し伸べる)・・・黒沢さん、「耳の方は元に戻ってない」ってどういう事ですか?」
黒沢カオル「ありがとう、北山。(北山の手をつかみ立ち上がる)あのね、なんかまだ聞こえがいいままなの。目の方良くなったのに。」
北山陽一「耳の方はもうそこまで発達したので、目が元に戻っても耳はそのままですよ。」
黒沢カオル「へぇ〜、そうだったんだぁ。じゃあ俺は、みんなより聞こえがいいって事なんだね?ちょっと得した気分。」
妹尾武「失礼するよ。(部屋に入ってくる)みんなそろってるね。ちょうど良かった。」
村上てつや「親父、どうかしたのか?」
妹尾武「いい知らせがある。酒井君、北山君、安岡君。・・・・あれから数ヶ月たったが、今の君達の仕事ぶりは他でも有名だ。「本当に犯罪を犯した者達なんですか?」ってね。」
北山陽一「・・・・何を言いに来たんですか?」
妹尾武「まぁそれで、本庁の人達とも相談したところ、「もう心配無いだろう。あとはそちらの判断に任せる。」と言われたんだ。それで、君達にこれを・・・・・(警察手帳を3つ取りだし、机に置く)」
安岡優「それは・・・・・・・・」
妹尾武「君達の警察手帳だ。これからはこの仕事だけでなく、刑事として他の事件などにも廻ってもらう。がんばってくれ。」
黒沢カオル「やったじゃん3人とも。これで本当に俺達の仲間入りだね。」
ゴスペラーズ「(酒井、北山、安岡)・・・・・・・・(突然の事に戸惑っており、3人で顔を見合わせる)」
妹尾武「・・・・驚くのも無理はないか。まぁ、手帳ぐらい持ってても損はないだろう。あとは自分達で考えてくれ。それじゃあ。(部屋を出ていく)」
酒井雄二「・・・・本当にいいんですかね?俺達なんかがもらっちゃって・・・・・それに、刑事として事件に廻るなんて・・・・・・・・・」
村上てつや「親父がいいって言ってんだからいいんだって。ほらっ!(3人に手帳を投げる)・・・これからは現場検証とかの事も教えないとな。(3人に)さっさと俺に追いついてこいよ。黒沢ものんびりしてたら追いつかれっぞ。」
北山陽一「言ってくれますね・・・・・雄二、ヤス、頑張りましょう!」
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