-ゴスドラマ過去ログ:14701-14800- |
安岡優「(ソファーに座っている)いらっしゃい、ユウジ。・・・よいしょ!(自分の隣にユウジを座らせる)ご飯が出来るまでもう少しかかりそうだから、のんびりしてていいよ。(テーブルに乗ってた雑誌を手に取り読み始める)」 酒井雄二「ニャ〜☆(ありがとうございます、優殿。・・・・では、お言葉に甘えて。)・・・ZZzzz・・・・・・・」 村上てつや「(リビングに来る)ったく、生意気にソファの上で寝やがって。薫!俺自分の部屋にいるから、飯が出来たら呼んでくれ。」 黒沢カオル「わかった。」 ナレーション「それから数十分後・・・・・・・」 黒沢カオル「ふ〜ぅ。(テーブルの上に並べ終わった料理を見て)ちょっと早い夕食って感じかな?(時計の針はまだ5時30分。「ちょっと」か・・・?)・・・・優、ご飯出来たからてつ呼んでくれない?」 安岡優「オッケー。・・・ユウジ、起きて。ご飯が出来たよ。(階段の前へ行く。村上の部屋は2階)てつ兄さーん!ご飯出来たってー!!」 酒井雄二「ZZzzz・・・・・・・・・・。」 村上てつや「んーー・・・・・Zzzz.....(連日のバイトでお疲れもーど。)」 安岡優「全然降りてこない・・・・。薫兄さん、てつ兄さんが全然降りてこないよ。」 黒沢カオル「ははぁ〜・・・さてはてつの奴、寝てるな・・・・・。(階段の前へ行き、2階に向かって)てーつー!寝るんなら食べてからにしてくれー!起きてきて今食べないと、今日の夕食は抜きになるからねー!!俺は知らないよー!」 村上てつや「ん〜〜・・・・そう・・・・・・・ってなにっ!?おいこらちょっと待て!!(あわてて降りてくる)」 安岡優「さすが薫兄さん!てつ兄さんの事をよくわかってるね。・・・・ユウジ、お前も起きな。ご飯がなくなっちゃうよ。(ユウジの体を揺する)」 酒井雄二「ンニャ・・・・・・フニ〜ィ・・・(伸びをして、顔をこする)・・・・ニャ〜ア(あーよく寝た。ご飯ですか?優殿・・・・・って、聞いてもわかるわけなかった。よっと!)(ソファから飛び降りて、キッチンの方へ向かう)」 ト書き「ちょうどその時、村上も2階から降りてきた。ようやく食卓に(家にいる人は)全員そろう。」 ゴスペラーズ「(北山以外)いただきまーす!!」 黒沢カオル「はい、ユウジ。(黒沢手作りのねこまんまをユウジの前に置く)←もちろんユウジがいるのは床ですので、あしからず。」 安岡優「(ご飯を食べながら)薫兄さん、今日も陽一兄さんは帰り遅いの?」 黒沢カオル「いつもと同じ、8時か9時ぐらいだって。でも、「テストが近いから、ちょっと延びるかもしれない。」って言ってたから、遅くなるかもね。」 村上てつや「受験でもテストでも何でもいいんだけどさぁ、あいつこれ以上勉強してどうするつもりなんだ?俺は今のままでも充分だと思うぞ。」 黒沢カオル「今は確か・・・・・週4回塾に行って、塾がない日は3時間以上の自宅勉強。休みの日なんて、ほとんど部屋に閉じこもって勉強してるよね?・・・・今のままどころか、ちょっと減らしてもいいと思うんだけどなぁ。」 酒井雄二「・・・・・・・(すごい勉強量だなぁ。陽一はなぜそんなに勉強するんだ?・・・・今の会話からすると、それほど頭が悪いわけではなさそうだ。むしろ、頭はいい方な感じがする。じゃあ一体なぜ・・・・・)」 安岡優「陽一兄さん・・・・・・。」 村上てつや「ほら、ぼーっとしてないでメシ喰え(お箸の持つ方でぺち。)」 安岡優「いってーなー!陽兄は、てつ兄や薫兄みたいに、一緒ならどこでもいいや〜って感じはまっぴらごめんだ〜って言ってたよ。なんの為に大学行ってるんだーあんなバカな大人になるもんかーだって(ぷい)」 村上てつや「なんだって〜!!この!!(怒)」 黒沢カオル「てつ、やめなって。・・・・でもまぁ、陽一がそう言いたくなるのも無理はないか。たぶんそんなきつくは言ってないんだろうけど。」 ト書き「そう言ってほんの一瞬、黒沢の表情が曇ったのを酒井は見逃さなかった。」 村上てつや「かおるさー俺の方も掃除してよ〜同じ部屋なのに片方が綺麗で片方汚いのはどうかと思うぜ〜?」 黒沢カオル「てつの方もゴキブリが出ない程度には掃除してますぅ〜あとは自分でやってよねぇ!!」 安岡優「僕だって自分の部屋は自分で掃除してるし、陽一兄さんだって勉強忙しいのに部屋の掃除はちゃんとやってるよ。てつ兄さんも薫兄さんを見習って、少しは見本になるような事やりなって。」 村上てつや「俺のどこが見本になってないって言うんだよ!?」 安岡優「掃除、洗濯、料理、その他もろもろの家事を一切しないでだらだらしてるだけ。そんなてつ兄さんのどこを見本にしろって言うんだよ。薫兄さんなんて、家事をほとんど、しかもバイトまで。充分僕等の見本になってるじゃん。」 村上てつや「てめぇ!!誰のおかげでそこまで育ったと思ってんだよ!?」 黒沢カオル「2人ともやめて!!・・・今は食事中なんだから、もっと楽しい話題にしてよ。(はぁ〜・・・・やっぱり陽一がいないと・・・・・・・・)」 ト書き「黒沢の声により、何とか言い争いをやめた村上と安岡。それでもその後の食事は気まずいムードになり、誰も話さなくなった。そして食事が終わると村上、安岡そろって、自分の部屋へ行った。」 黒沢カオル「(自分の部屋へ戻った2人を見て)またこれだ・・・・。1週間に1回はこれやらないと気が済まないのかねぇ、あの2人は。・・・まぁ、あれで兄弟間が上手くいってるようなもんだし、別にいっか。(大きく深呼吸)さぁ、後片付けしよう。」 酒井雄二「・・・・・・・(この兄弟も不器用なんですねぇ。・・・しかし、薫殿がしたあの曇った表情は一体・・・・。この兄弟の間には、我輩の知らない何かがありそうだな。)」 ト書き「「ニャア〜」と一回鳴くと、黒沢のために玄関の方へと行った。それから数時間後・・・・・・・」 北山陽一「ただいま〜。(塾から帰ってきた。足元にいるユウジを見つける)薫兄さんの為にここにいるんだな。・・・・なぁ、ユウジ。てつ兄さんと優、何かなかったか?」 酒井雄二「えっ?もしかして、言い争いをした事ですか?・・・・どうしてその事を?」 北山陽一「やっぱりね。(微笑)あの2人、1週間に1回は必ずやるんだ。それも決まって食事の時間。・・・・僕が帰ってくると、いつも「おかえりー」って3人の声が聞こえてくるんだけど、今日はそれが無かったからさ。そういう時は、部屋に閉じこもってる・・・・つまり、言い争いがあったって事。」 黒沢カオル「(奥から走ってくる)おかえり、陽一。・・・・また、あったから。わかってると思うけど。・・・・すぐ何か作るから、先に着替えてきて。(いつも言ってる)」 北山陽一「わかりました。(いつも言ってる)・・・・ユウジ、僕の部屋においで。玄関じゃ寒いだろう。・・・よっと!(ユウジを抱き上げ小声で)もっとお前の話も聞きたいしな。」 酒井雄二「ニャア!(わかりました。陽一がご飯を食べ終わったら話してあげましょう。)」 北山陽一「ありがとう。(と言いながら階段を上り、2階にある自分の部屋へ行く)ちょっと待っててね。食べたらすぐ来るから。(すぐさま着替えて部屋を出てく)」 酒井雄二「ここが、陽一の部屋・・・・。(あたりを見まわす)ベッド・・・机・・・・外にベランダがあるな・・・。(机の上に登り再びまわりを見る)う〜ん・・・マンガやゲームなんかの遊び道具がない。あるのは教科書や参考書だけ・・・・。本当に勉強の事しか頭にないのか?陽一は。」 北山陽一「ああ。」 酒井雄二「陽一!部屋を出て下に行ったはずなのにどうして!?」 北山陽一「ちょっと忘れ物を取りに戻ってきたんだ。・・・・ユウジが言ったとおり、僕の頭には勉強の事しかないよ。(悲しい顔)・・・まぁ、その話もあとでしてあげるよ。おとなしく待っててね。」 ト書き「そう言うと、部屋から出ていく北山。そんな北山の後ろ姿を、酒井は心配そうに見ていた。」 北山陽一「…今日のおかず、何?」 ト書き「大して興味もなさそうに、一度戻って部屋から持ってきた参考書から顔は上げずにとりあえずのように聞く陽一。」 北山陽一「(出された料理を、参考書を読みながらただ食べている)」 黒沢カオル「(はぁ・・・と他2人がケンカした時とは違うため息)・・・・・・・・・・・・・陽一・・あの・・・・今日のどう?おいしいかなぁ?(おずおずと)」 北山陽一「ねぇ、薫兄・・・・・・こんな事ばっかりしてて人生楽しい?」 黒沢カオル「・・・楽しいよ。俺は一応好きなことやってるだけだし・・・。陽一こそさぁ、勉強ばっかりで楽しいの?もっと中学生らしくさぁ・・・」 北山陽一「(ため息)薫兄たちみたいにはなりたくないからさ。こんなところで埋もれて幸せだなんて言ってるような男にはなりたくないよ。」 黒沢カオル「あっ・・・・・・うん・・そっか・・・・陽一は勉強できるしね、もっと色々できるもんな。もうご馳走様?」 北山陽一「あ、はい。ご馳走様でした。」 ト書き「さっさと部屋に戻ってしまう陽一にまたため息をついてから、後片付けに入る。」 黒沢カオル「はぁ・・・(またあんな強がり言って・・・。陽一は僕たちに壁を作ってる。優には普通に接してるけど・・・陽一はいつからあんな風になったっけ?全然気付いてなかったな。)」 ト書き「俺たちのようにはなりたくない・・・・これは結構本音なのかもしれないと思うとちょっと辛いおにいちゃん。」 酒井雄二「う〜ん…(部屋をこっそり出て陽一と薫の様子を伺っている)おっと、陽一が来た。」 北山陽一「はぁ、またあんな事言っちゃったよ。薫兄、気づいたかなぁ・・・。よりもあの人のことだから傷付いてるよね(落ち込み)雄二、僕はこの家族と上手くやっていけないかもしれない。この家族に頼る事ができない。僕一人で生きていけるくらいの経済力を身につけないと・・・。さぁ勉強・・・しないと・・・。」 酒井雄二「(家族に頼れない??)陽一、その事は・・・・」 ト書き「雄二は。」 酒井雄二「?」 ト書き「雄二は」 効果音「こんこん。(誰かがドアをノックする)」 黒沢カオル「陽一、お前あてに電話だよ」 北山陽一「・・・・・・・・うっとおしい・・・って思う・・・正直・・・・もう早く出て行きたい。」 ト書き「面倒くさそうにドアを開け、薫から電話を受け取る。」 北山陽一「はい。」 平見文生「(北山のクラスメート)もしもし、平見ですけど。」 北山陽一「・・・・どうしたの?君から僕に電話してくるなんて。」 平見文生「陽一君・・・・元気ないみたいだけど、何かあったの?」 北山陽一「・・・何でもないよ。それで、なに?」 平見文生「あっ・・・・明日、時間割変更で国語が数学に変わるって。「次の時間小テストだ」って先生が言ってたとおり、明日小テストあるから。・・・まぁ、陽一君だったらそんなに勉強しなくても大丈夫でしょ?」 北山陽一「・・・連絡ありがとう・・・・・じゃあね。(そう言って電話を切る)」 黒沢カオル「(電話を切った北山を見て)・・・誰から?」 北山陽一「ただのクラスメートだよ。・・・・はい、電話。これから勉強しなきゃいけないから、邪魔しないでね。」 黒沢カオル「うん・・・・・(今の電話で目つきが変わった・・・!!たしか相手は、「平見」とか言ってたよな・・・・・彼に何か言われたのか・・・?陽一の怒りに触れる何かを・・・・・・)」 ト書き「電話を切った途端、怒りに満ちた冷たい目をした陽一。それを見た薫は、今まで以上にに陽一の事が気がかりなった。」 黒沢カオル「陽一、どうしたんだろう・・・・・。大丈夫かなぁ?」 酒井雄二「陽一、どうしたんだい?体の調子が悪いの?」 北山陽一「・・・・・・・・・・・」 酒井雄二「陽一、聞いてるのか?」 北山陽一「何でもないよ。悪いけど、1人にしてくれるかな、雄二。」 酒井雄二「ああ。何かあったら呼んでくれよな?」 北山陽一「・・・・・ああ。」 酒井雄二「・・・・・(何かあったのか?)」 黒沢カオル「(薫とてつやの部屋)むぅ〜〜・・・・・・てつぅ〜〜・・・・・・・・・・・てつぅ〜〜〜〜・・・・・・・・・・・・・・・」 村上てつや「なんだよ。」 黒沢カオル「陽一がさぁ〜〜〜〜う〜んう〜ん・・・・・わーん!!(号泣)」 村上てつや「おい、どうしたんだよ。(うろたえる)」 ト書き「黒沢は、泣きながら「陽一の様子がおかしい」と伝えようとするが、(泣いている所為で)村上には何を言っているのか理解出来ないらしく、首を傾げている。」 村上てつや「頼むから、もうちょっとハッキリ喋ってくれ・・・。」 黒沢カオル「陽一の様子が…普段以上に切羽つまってる…。」 村上てつや「普段以上?……まぁ、それは。心配…かもなぁ。」 |
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