-ゴスドラマ過去ログ:15701-15800-
酒井雄二「陽一・・・ほら、ちゃんといるじゃないですか?陽一の近くには、陽一に心を開いてくれている人がいるんです。今度は陽一の番ですよ・・・?もっと勇気を持ちなさい!」
北山陽一「でも・・・・・・・」
酒井雄二「にゃふ…(貴方のドアは、我輩のようなちみっちゃい猫しか入れない程小さいのですか?……違いますよ。猫専用のドアは鍵がかかりませんから、貴方を深く知る事も、こうして近くに居る事も出来た。…もう一度手を差し伸べれば。鍵は開きます)」
ト書き「そう言って、陽一の手の中から抜け出そうとした雄二を慌てて捕まえようとした陽一が見たものは、にやり、と口角を上げて、目を細めて『笑った』雄二だった。」
(管理人ミスによりログ一部消失)
安岡優「同じくただいま〜・・・・って事でてつ兄、早く教えてよ。僕と薫兄がいないところで、てつ兄と陽一兄と雄二の間で何があったのか。」
村上てつや「あぁ・・・・陽一、自分で話すか?」
北山陽一「・・・・・・・・・うん・・・・・・・・・。何から話せばいいのかなぁ・・・・・・・・。」
酒井雄二「にゃ〜・・・ぐるぐる(陽一の膝の上で気持ちよさそうに寝ている)」
北山陽一「(眠っている酒井の頭をなでながら)・・・あのね・・・実は・・・雄二を家で飼うことにしたのは・・・雄二が僕と話せたからなんだ!雄二は人間の言葉を理解出来きて、人間の言葉を話すことも出来るんだ!」
安岡優「・・・・・・・やっぱり、陽一兄雄二、と話できたんだ・・・・・・」
北山陽一「うん・・・。この前は嘘を付いてごめん・・・。優は・・・なんであの時に「雄二と話せるの?」って聞いたの?ひょっとして・・・優にも雄二の声が聞こえたから?」
安岡優「聞こえたっていうか・・・・なんとなく陽一兄と会話してるようにみえたし・・・・。」
北山陽一「そうなんだ・・・。あ、雄二起きた?」
酒井雄二「にゃ〜・・・。」
北山陽一「雄二?寝ぼけてる・・・?ここ、家だよ(くすくす)」
酒井雄二「にゃ〜・・・・・にゃ!?(えっ!?なんで我輩がここに?・・・陽一、我輩の声聞こえてますか?)」
北山陽一「あれ・・・?ユウジの声が聞こえる・・・・・なんで・・・?てつ兄、今ユウジが言った事聞こえてた?」
村上てつや「(↑優ですか?)聞こえた・・・・なんで・・・?今さっき出なくなってただろ?お前・・・(陽一の膝から雄二を抱き上げる)」
北山陽一「(↑↑陽一でいいと思いますよ)・・・てつ兄、逆だよ、逆。雄二が声を出せなくなったんじゃなくて、僕達が雄二の声を理解できなくなったんだよ。・・・・さっきまではね。」
村上てつや「そっか・・・・さっきこいつの声が聞こえなくなったのは、そういう事だったのか。・・・・って事は、俺等また雄二の言葉を理解できるようになったってわけか?」
北山陽一「はい・・・どうしてなのかはわかりませんけど・・・・・僕達がまだユウジを必要としてるからかなぁ・・・・?・・・薫兄、優、2人はユウジの声聞こえた?」
黒沢カオル「・・・今のは・・・・・俺にもはっきり聞こえたよ・・・・雄二ってこんな声してたんだ・・・・・。(驚いてるのか驚いてないのかよくわからない反応を見せる)」
安岡優「僕にも聞こえた・・・・「なんで我輩がここに?」って・・・・・・・」
北山陽一「そう・・・。(村上から酒井をもらって)・・・雄二、僕達兄弟には、まだお前の力が必要なんだよ。だから・・・お別れだなんて言わないで・・・・・まだまだずっと僕達と一緒にいて・・・・。お願い・・・・・(目に涙を溜めながら酒井に頼む)」
酒井雄二「陽一……我輩と出会った人間で、我輩を必要とした人間は、沢山おりました。…それこそ老若男女、それぞれの理由からです。でも…我輩は、留まる理由を見つけられない限り、自分自身で『必要がない』と判断した場所から、去る事にしているのです。」
黒沢カオル「・・・・・・ねぇ、雄二?雄二は自分で「ここを出て行こう」って決めたんでしょう?」
酒井雄二「ええ。我輩はもう、陽一の側にいる必要は無くなりましたからね」
黒沢カオル「俺は・・・その思うんだ・・・人はずっと一緒にいるだけが幸せじゃないって・・友達とか兄弟ならなおさらさ・・・そりゃずっと一緒にいたいけど・・・でも、その人の目標や夢を・・んと・・・追いかけているのを知る・・応援する・・・負けないように自分も頑張るって・・・それも幸せに繋がるんじゃないかなって・・・・」
村上てつや「薫…」
黒沢カオル「上手くいえないんだけど・・思いはすぐに伝えられないかもしれない・・話すことも、触れることもできないかもしれない・・・だけど、そういう風に思っていられたら、ちゃんと繋がっていられるんじゃないかなって思うんだ・・・」
北山陽一「…薫…兄。」
安岡優「僕もそう思う・・・」
酒井雄二「・・・・・・カオル殿・・・・。」
黒沢カオル「解ってくれた?陽一。雄二もつらいんだよ。」
酒井雄二「……陽一。あなたは、自分自身を「弱い」と言いましたが。出会った時より、確実に強くなりました。 …人の心は、きっかけ一つあれば。自分の力で強くもなれるのですよ?我輩が強くしたと思うのならば、それは違う。我輩を必要としている心は、甘えにすぎないのです。」
北山陽一「雄二・・・。オレ、雄二にずっと甘えてたんだよな・・・。雄二はまた、他の人を助けにどこかへ行くの??」
酒井雄二「…多分そうなるでしょうな…」
村上てつや「……ま、「助けを求められたら断れない」みたいだしな。…雄二は。……なぁ、すぐに居なくなっちまうのか?お前が出会った人のハナシ。聴いてみたいんだけど。」
酒井雄二「ええ、…最初、幼かった我輩を拾ってくれたのは、ネコという女の子でした。…音子と、書いてネコです。「私達、一緒だね。」とその子は言って。我輩を『雄二』と名付けました。その家には、既にお兄さんが居て、雄の二人目だから。「雄二」と…」
北山陽一「そうなんだ・・・・・・その、音子ちゃんが・・・雄二の名付け親なんだね。」
村上てつや「それで、音子ちゃんは今どうしてんだ?」
酒井雄二「…判りません。再婚すると決まった時、新しい母親が出来る事に悩んでいたんです。「貴方の母親は一人だから。呼び方は貴方が決めたら良い。」と初めて言葉を伝える事が出来た翌日。…我輩は保健所に連れてかれました。」
ト書き「そこで、二人目の『会話が出来る人』に引き取られた、と雄二は続けた。」
安岡優「…えっ…?でも、音子ちゃん…が、保健所に連れていったの?……人間不信にならなかった?」
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