-ゴスドラマ過去ログ:17401-17500-
北山陽一「えっと・・・・・僕は北山って言います。この地域に住んでる、なんて事のない普通の大学生ですよ。」
黒沢カオル「(普通・・・?あれだけのバリアを貼っといて・・・普通だって・・・・?)・・・あの・・初めて会った人にこんな事聞くのも悪いと思うんですけど、ホントに普通の学生さんですか?」
北山陽一「・・・・まぁ・・・しいてあげるなら、普通の人より異常に霊感が強い・・・・・って事ぐらいですね・・・・。子供の頃から変に霊がいっぱい見えて、まわりから気味悪がられて・・・・・高校ぐらいになって、ようやく自分で制御できるようになったところです。」
黒沢カオル「(聞いちゃいけなかったかなぁ・・・・・)・・・あの・・・・じゃあ、そっちの幽霊くんは?」
安岡優「(北山のかげに隠れながら)・・・ぼ・・・・僕は・・・・・安岡・・・優・・・・・って言います・・・・・・・。(どうやら霊能力者である黒沢と酒井を怖がっている様子)」
酒井雄二「・・・あの・・・・北山・・・さん?・・・彼が我々を怖がってるみたいなので、あなたから彼について教えてもらいたいんですけど。・・・・それから、あなたと彼の関係も。」
北山陽一「話せる限りの事は話しますけど・・・・・。」
酒井雄二「あなたの判断で、喋れるところまででいいです。・・・話してもらって、いいですか?」
北山陽一「わかりました。・・・・もうあなた達なら気付いてると思いますけど、優は幽霊でありながら人間でもあるんです。本人の話では、ある強力な呪いにかかって、人間と幽霊の中間にさせられたと言ってました。・・・・そういう呪い、あるんですよね?」
酒井雄二「確かに・・・。話には聞いた事ありますけど、お目にかかるのは初めてですね。・・・呪いの元を断ち切る以外解く方法がなく、半分幽霊だから死んで成仏する事さえも出来ないという恐ろしい呪いです。」
安岡優「えっ・・・・じゃあ僕成仏できないんだ・・・」
黒沢カオル「呪われてるうちはね・・・・。その呪いの元さえ断ち切れば、人間か幽霊のどっちかになって、人間ならそのまま生き続け、幽霊なら成仏する。・・・・普通の人間なら死ぬと成仏するけど、君は半分幽霊のせいで完全に死ねないんだ。」
安岡優「そういえば・・・・北山さんに会う前、こんなのもうやだって思って死のうとしたけど、全然死ねなかったな・・・・・。何やろうとしても幽霊の方が邪魔になって・・・・・・・。」
北山陽一「(優・・・・・・)・・・優はその呪いのせいで外に出られなくなり、この屋敷で見つからないように暮らし始めたんです。・・・ところがそこにさっきの奴が来て、ここを根城にしました。優をすみに追いやり、来る人来る人脅かせて、ここから出ていくように仕向けました。」
黒沢カオル「そして、会長に頼まれて退治しにきた霊能力者達を喰らい、どんどん力を付けてきた・・・・・。」
北山陽一「あいつが言った通り4人の霊能力者に頼んだらしいですけど、誰も戻ってきませんでしたね。2人目が戻ってこなかった時には会長も驚いて、敷地内に入る事を禁じました。・・・・いじめられてた僕にはかっこうの隠れ場所になり、その時優と出会ったんです。」
安岡優「あいつ等、昼間は出てこれないし、夜もある程度決まった時間じゃないと力が使えないっぽい感じだったんだ。半分幽霊のおかげで奴が出てくるのも察する事が出来て、北山さんを見つからないうちに帰す事も出来たってわけ。」
北山陽一「さすがに4人目を喰った時には、夜ならいつでも僕を襲えたらしいんですけどね。・・・・正直、あなた達が来てくれてよかったですよ。優を吸い込んだ事は許せませんけど、あいつを倒してくれたんですから。」
酒井雄二「いえいえ、お礼を言われる程の事じゃありませんよ。」
黒沢カオル「う〜〜〜〜〜〜〜〜ん(何か気になる・・・・・・)」
酒井雄二「・・・・黒沢さん、便秘ですか?」
村上てつや「正露丸飲む?」
黒沢カオル「なんでそうなるんだよ!(お前らセリフちがうよ!!)」
村上てつや「スマン。ついおまえを見てると。」
酒井雄二「いきなりゆるい雰囲気になりましたね〜」
村上てつや「いや、必要だろ。ちょっと俺がふざけただけでも「まじめにやってください!!」とか怒鳴る奴がいるしな。」
酒井雄二「まぁでも、脱線させたままというのはいけませんから戻りましょう。・・・・黒沢さん、何か気になる事でもあるんですか?」
黒沢カオル「あ・・・うん・・・・・ちょっと・・・・・・・・・(刀が蒼くなる村上さんに、霊水晶で強力なバリアを貼れる北山さん、それに半死半生の呪いをかけられた安岡さん・・・・・一体何が始まろうとしてるんだ・・・・・?)」
酒井雄二「そうですか・・・・。ところで北山さん。あなたと初めて会った時、どうして我々が悪霊退治に来た人だってわかったんですか?それから、会長の家に案内してくださいって言った時、どうしてイヤそうな顔をしたんですか?」
北山陽一「・・・・バレてたんですね(苦笑)。・・・最初の答えはなんとなく。霊感が異常にあるせいか、そういう人は雰囲気でわかるんです。もう一つの方は、あなた達なら絶対依頼を受けると思ったからっていうのと、会長の家に行きたくなかったから。」
酒井雄二「そうですか。」
村上てつや「俺は会った事ねーからわからんが、そんなに会長に会うのはイヤだったのか?こいつ等に依頼受けられるのはそんなにマズかったのか?」
北山陽一「後者は・・・・正直、イヤな予感がしてたからなんですよ。今までの人とは比べものにならない雰囲気だったので、優が危険になるんじゃないかって・・・・・。前者は、この地域の人なら誰だって僕を嫌ってるからなんです。今回の事で、僕が「悪霊を呼び寄せたんだ」とまで言われて・・・・・」
黒沢カオル「そ、そんな・・・」
安岡優「このあたりの人はみんなそう。この前ボヤ騒ぎがあった時なんて、「幽霊に火をつけさせた」ってなんて言ってさ。ちょっと何かあるとすぐ北山さんのせいにするんだよ。北山さんは何も悪くないのに・・・・霊感が強いってだけで眼の敵にして・・・・・・・・・・」
北山陽一「僕が行った家は不幸になる・・・・・なんて、ここじゃ有名な話ですよ。悪霊とかを連れてきて不幸にするんだってね。・・・・黒沢さんと酒井さんがうらやましいですよ。そういう家系に生まれてくる事が出来たんですから。」
ト書き「笑いながら話す北山だが、時折見せる悲しげな顔に、「自分達とは違うんだ」と痛感する黒沢と酒井。」
北山陽一「・・・・もうやめましょう、こんな話。それより、みなさんこれからどうするんですか?」
黒沢カオル「俺達は・・・・・あいつに力を与えた「あの方」って奴を探さないといけないな。あいつの話から察すると、まだまだあちこちに下っ端もいそうだし。」
村上てつや「どうすっかなぁ〜・・・(しっかし北山って暗れ奴だなぁ〜いるんだよなぁ、羨ましい羨ましいつって嘆いているだけの奴。まぁいろいろあるんだろーけど、そんなん誰だってそうなのにさぁ。)」
北山陽一「(黒沢の言葉に)…そうですか。(そう言った後、一瞬村上の方を見たが、すぐに視線をそらした)」
安岡優「僕は・・・どうしよう・・・・?呪いの元が誰かわかんないからどうしようもないし・・・・ここは村上さんの家になるし・・・・・・北山さん、北山さんの家に行ってもいい?」
北山陽一「(どこか悲しげに微笑み)・・・いいですよ。可愛い弟が来てくれるなら大歓迎です。」
酒井雄二「・・・・・・・・・・(村上さんと北山さんが来てくれたら、結構心強いんだけどなぁ。なんせ、あの「刀を蒼くできる」のと、霊水晶で「強力なバリアを貼れる」のとですからねぇ。それに、安岡くんの半死半生の呪いについて、途中何かわかるかもしれないし・・・・・・・・)」
安岡優「北山さん・・・本当に僕が行ってもいいの?」
ト書き「酒井の考えることが伝わっているかのように天然黒ぽんが発言した。」
黒沢カオル「・・・・・一緒に来てくれませんか?・・・・・・・お願いします。(頭を下げる)」
ゴスペラーズ「(村&北&安)えっ!?」
黒沢カオル「村上さんと北山さんは、俺達に匹敵するような霊能力を持ってるんです。だから、俺達と一緒に悪霊退治をやってくれませんか?・・・もしかしたら、安岡くんの呪いについて何かわかるかもしれないし・・・・・・・・」
北山陽一「ちょ、ちょっと待ってください!!村上さんは、刀が蒼くなったとかならないとか言ってたんでわかりますけど、どうして僕なんですか?僕は何も・・・・・・・・」
酒井雄二「霊水晶です・・・・。北山さんに持たせていたあの霊水晶は、持っている人の霊能力に応じて変化するんです。あなたが持つことにより出来てたバリアは、範囲も広く、とても強力なバリアでした。だからあなたにも、力になってもらいたいんです。」
北山陽一「まさか・・・・・僕が・・・さっきの黒沢さんや酒井さんに匹敵する・・・・・?そんな事・・・・・・・・・・」
酒井雄二「おねがいします。貴方が居れば、きっと、奴らを倒せる・・・・(土下座)」
北山陽一「どうしましょう?いきなり言われても…。」
村上てつや「俺らが役に立つって行ってるんだから一緒に行くぞ!ったく…(少々腹立たしげ)」
北山陽一「・・・わかりました・・・僕なんかでいいのであれば・・・お願いします・・・!」
ゴスペラーズ「(黒&酒)ありがとうございます!!」
北山陽一「・・・あっ、でも・・・・優は・・・・・・・?」
黒沢カオル「もちろん一緒に。俺達も手は貸すけど、北山さんがちゃんと守ってあげるんだよ。・・・でも、そのままじゃマズイか。酒井、何とかできない?仮でいいからどっちかにするとかさ。」
酒井雄二「ほいじゃ、これにでも。(と、木彫りの人形を取り出して) これに憑いてもらって、北山に持ってて貰えば、大丈夫でしょう。」
安岡優「え〜〜!そんな人形ぉぉ!!」
北山陽一「(なんと正直な反応・・・・・・・)・・・酒井さん、優が憑くのはなんでもいいんですか?それとも、何か基準があるんですか?人形がいいとかそういうのは。」
酒井雄二「人形が一番いいんですけど、無理にとは言いません。一時的に自分の体になるようなものですから。あとは・・・・その人が大事にしているもの・・・例えばアクセサリーとか、そういうものでもいいです。」
北山陽一「そうですか。・・・優、僕が身につけてるアクセサリーに憑いてもいいよ。その方が安全かもしれないし、イヤならまた何か探すけど。」
村上てつや「…何だこれ。お前のか?何でドクロマーク入った眼帯付けてんだよ。このティディベア。」
安岡優「それ、僕が北山さんにあげたのだ。カッコイイでしょぉ。キーホルダーみたいのだから、ズボンのところにもつけれるんだよぉ。・・・・そうだ!ねぇ北山さん、僕これに憑くよ。」
北山陽一「わかった。そうしよう。優が大事にしてたものって事だから、ピッタリだし。・・・いいですよね?酒井さん。」
ト書き「酒井に、キーホルダーくらいの大きさのテディベア(某食玩のテディベアをそのまま浮かべてくれると良い)を見せて、「これなんですけど・・・」と伺う北山。」
酒井雄二「いいでしょう。大きさも問題ないですし、何よりもあなたにもそちらの幽霊くんにも愛着があって、大事にしていたようですし。じゃあ、早速これに憑いてみてくれるかな?」
安岡優「OっK〜☆」
黒沢カオル「それじゃ安岡さんもそのテディベアに憑いた事だし、出発しますか?」
ゴスペラーズ「黒沢以外)オー!」
黒沢カオル「よっしゃー!」
村上てつや「でも、奴らが言ってた「あの方」って何処にいるんだ?」
黒沢カオル「雄二の家か僕の家のどちらかに、そいつについての資料があるかもしれない。だから、まずは僕たちの家に行かない?おじいちゃんも何か知ってるかもしれないし。」
北山陽一「そうですね…じゃぁ行きましょうか。」
酒井雄二「村上さんと北山さん、荷物の用意はしなくていいんですか?例えば・・・・・・・・メガネとか・・・メガネとか・・・・メガネとか・・・・・。」
村上てつや「・・・・・・・・面白くないぞ、酒井。へたれめ。(ずばっ)」
酒井雄二「「へたれ」とはなんですか!!「へたれ」とは!!・・・・・・こっちだって頑張ってやろうと(以下、声が小さ過ぎるため聴き取れず)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。だから、もうちょっと人の気持ちも考えて発言してくださいよ。(半泣きで)」
北山陽一「大丈夫ですよ。」
安岡優「北山さん、パソコンとか持たなくていいの?僕のために調べた資料とかが入ってるんでしょ?けっこう役立つと思うよ。」
北山陽一「あ〜・・・・そうですね。やっぱり帰って荷物持ってきた方がいいですね。・・・すいません。ちょっと家戻っていいですか?」
酒井雄二「構いませんよ。長旅になるでしょうから、しっかりと準備してきてください。俺達はここにいますから。」
北山陽一「ありがとうございます。・・・・・それじゃ優、行こう!」
安岡優「行こう行こう!!」
ト書き「家へと戻る北山に、テディベアに憑いてるため北山の守護霊っぽくなっている安岡。数十分後、小さめのリュックを持った北山が戻ってきた。」
北山陽一「お待たせしました!!」
黒沢カオル「おかえり〜。何持ってきたの?」
北山陽一「ノートパソコンと、数枚のフロッピー。それから、この十字架のネックレスですね。(胸元のネックレスを見せる)」
安岡優「このネックレス大事なものなんだね。」
黒沢カオル「(あれ?このネックレス・・・・・・・)ねぇ、そのネックレスどうしたの?どこで手に入れたの?」
北山陽一「これですか?・・・物心ついた時から持ってました。ホントは常に身につけていたかったんですけど、一度優が怖がった事があって・・・・。それ以来、優の前ではつけないようにしてたんです。・・・・今は平気みたいだね?」
安岡優「うん、平気平気。・・・でも、触る事は出来ないみたい。触ったらなんか危ない気がするもん。僕が消えそうっていうか、浄化されそうっていうか、そんな感じ。」
酒井雄二「じゃあ、準備も整ったようなので行きましょうか。」
黒沢カオル「・・・・・・・・・・(あのネックレス・・・弱いけど、霊水晶と同じ力を感じる・・・・・。知らないうちに持ってて、半分ながら幽霊の安岡くんが怖がるネックレス・・・・・・村上さんもそうだけど、北山さんはあまり喋らないだけにとくに謎が多いなぁ・・・・・・。)」
酒井雄二「(黒沢に近付き小声で)黒沢さん、あの2人の事は我々の家に行ってから色々聞きましょう。それに祖父なら、呪いの事だけじゃなくて、2人の事やあのネックレスの事だって知ってるかもしれません。」
黒沢カオル「うん・・・・・ゴメンね、ホントは酒井だって気になってるはずなのに、俺だけで悩んじゃって・・・。」
酒井雄二「そこは、気にしないでください(微笑)。・・・・あっ、そうだ。村上さん、あなたがこの刀を持っててください。(村上に向かって刀を投げる)・・・さぁ、行きますよ!」
村上てつや「俺持ってていいの!?なんかコレ高そうなんだけど。」
酒井雄二「高いので扱いには気を付けて下さいね。」
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