-ゴスドラマ過去ログ:25601-25700-
北山陽一「・・・?何の事です?1人で考えようとテラスの所にいたら、薫の泣き声が聞こえてきたので駆け付けただけですけど・・・。」
村上てつや「(脱力)…んだよ、ビックリさせんな…。お前が独りで行ったんじゃないかと思っただろ…。」
黒沢カオル「陽一兄ちゃ〜ん!!(北山に泣きつく) よかった・・・。陽一兄ちゃん・・・僕に内緒でいなくなったりしないよねぇ?」
北山陽一「えっ・・・あ・・・・・・うん・・・・・・(凄く曖昧な返事)」
黒沢カオル「僕もう子供じゃないもんっ、ちゃんと話して・・お願い・・。」
北山陽一「薫・・・」
ト書き「他三人、顔を見合わせたり、なんやらしたりして、所在無さ気に立っている」
北山陽一「薫・・・大丈夫だよ。薫をおいてはどこもいかないから・・・ね。良い子だからもう泣かないの。(頭なでなで)」
酒井雄二「姫さん、姫さん。(もしょもしょ紙を手の中で丸めている)・・良いですか?こっち、見ててくださいね?・・(手を開くと中からカナリアが出てくる)」
北山陽一「(ありがとう雄二)」
黒沢カオル「鳩?」
酒井雄二「え・・・・・。(ちょっとショック)」
黒沢カオル「鳩さん?鳩さん・・・はとさんかわいいvv(おそるおそるながらも近づく)」
酒井雄二「(裏声)ク、クルック−」
黒沢カオル「でも、1匹だと寂しそう。もう1匹出せない?」
酒井雄二「では・・・もう一羽は・・・(左手を黒沢の肩にかざして)姫さまの肩から・・・」
ト書き「と同時に薫の肩には一羽のカナリアが・・・!!」
黒沢カオル「わあ!すごいすごい。」
酒井雄二「もっと、仲間を呼びましょうか(投げた符が全て色とりどりの鳥に変わる)」
黒沢カオル「すごーーい!!!!」
北山陽一「・・・・・。(もう、僕がいなくても大丈夫かな・・・?)」
ト書き「喜ぶ薫を見ながらそっと部屋を出て行く陽一。その姿を見たユタカが後を追いかけて出てくる。」
安岡優「陽一、どこ行くつもりなの?まさか、本当に薫や僕等に黙って1人で行こうとか考えてるんじゃないよね?」
北山陽一「(立ち止まり安岡に背を向けたまま)・・・・考えてるよ。っていうか、今やろうとしてた。正直、あの場所からテレポートでいなくなってもよかったんだけどね。」
安岡優「俺ね、真里さん・・・っていうか、まぁあれはお后様だったし、本気じゃなかったんだろうけど・・でも、そのお后様に陽一は敵わないと思ったの。それはね、みんなを守るためだったら死ねる・・・死んだって構わない・・っていうのが陽一の姿勢だったから。それじゃダメなんだよ、陽一!」
北山陽一「ユタカ・・・僕ね、みんなを守るためなら死ねる・・・って考えてるわけじゃないんだ。出来るなら今すぐにでも死にたい・・・。僕がいるから・・・僕のこの力があるから、みんなに迷惑がかかるんだ。だから・・・・・・・」
村上てつや「何言ってるんだよっ!死ぬなんて簡単に言うな!!お前が死んだら・・・薫が・・・あいつはどんなに悲しむかわかるか?!」
北山陽一「!!(村上が来た事に驚き振り向こうとしたが堪える) てつも・・・来てしまったんですか・・・。(深呼吸)・・・薫もそろそろ、僕から離れた方がいいんです。いつまでも甘えさせてちゃいけない・・・。」
村上てつや「お前が薫を支えてやらなくてどうするんだよ!!たった一人の兄貴だろうが!!(陽一の肩をつかむ)」
北山陽一「・・・薫を支えるのが、兄である僕だけとは限らないんですよ。(村上の手を引き離しすぐさまテレポート。その場から姿を消す)」
ゴスペラーズ「(村上・安岡)おい、陽一!!(ほぼ同時に叫ぶ)」
酒井雄二「一羽の鳥が窓から外に出て行ったの見て)・・また、一人で行こうとするのか・・あいつは」
黒沢カオル「どうしたの??」
酒井雄二「な、なんでもないですよ。(少し遠い目)」
安岡優「大道芸はもう終わりだよ。(スナップをすると鳥が花びらに変わって床に触れる前に消える)…姫さん。雄二借りるよ。」
ト書き「きょとんとしている薫をしりめに、さっさと部屋を出て村上と合流する酒井と安岡。」
安岡優「はっきり言って、陽一はナルシストで、自己犠牲がかっこいいと思ってるみたいだし、僕や酒井さんもてつもこれから特訓受けなきゃ外で戦っていけるような力はまだないんだけど・・・ま、しょうがないよねぇ。」
酒井雄二「あいつは昔からそうだもんなぁ。よく言えば責任感が強い。でも、強すぎて何でも1人で背負いこむ。村が襲われた時もそうだ。自分が狙われてるの知ってて、俺達に迷惑かけないために勝手に薫と逃げて・・・・。」
安岡優「うん。それで、殆どの人達が、死んだ。(追悼を現わすように目を閉じ、開く)…その事は、恨んでない。でも、死なれると困るんだ」
村上てつや「そんなの当たり前だろ!あいつはもう、薫の大事な兄貴ってだけじゃない。俺等にとっても大事な仲間なんだからな。」
酒井雄二「俺な自分が犠牲になればいい・・っていうの?そういう奴嫌いなんだよ、自己満足でしかないんだよな、だって残された方は「あの時あぁしてれば・・」とか色々痛いわけじゃん?」
安岡優「残される立場になったんだから。しょうがないじゃん。苦しいから、死のうなんて。逃げも良い所だよ。・・やれやれ。助けに行こうか。場所の割り出しもう終わったよね?」
酒井雄二「いや、それが・・・引き戻されたみたいよ?王妃様に・・・力が足りないのに出て行ったら殺されるだけ、急がば回れ・・って事だろ。」
安岡優「ちゃんと修行をしろ・・・と。そういうことだね、時間ないのに手間をかけさせるなって?(笑)」
黒沢カオル「いいもん。一人だけ取り残されて…。いいんだもん。もん。もん。」
村上てつや「何スネてんだよ、薫。(頭をくしゃくしゃする)」
酒井雄二「さっ、じゃあ皆で陽一の所へ行きますか。今ごろ王后さまにこっぴどく怒られてるだろ♪(なんか楽しそう)」
効果音「パァ〜ンン(派手に頬をはられた音)」
安岡優「ひっ!!すっごい音がしたけど・・・・(汗)」
黒沢カオル「はぅっ・・・まま、怒るとぱしっ!ってするんだよぉ・・・鬼みたいなお顔するの・・・(逃げ出したくなってきた)」
酒井雄二「ま・・・まぁ頬をはたくだけだろ?俺らは何も悪い事してないし・・・よし行くか。(ちょびっと動揺してきた)」
村上てつや「行かないとはじまらねえぞ」
ト書き「多少ビクビクしながら陽一のところへ向かう4人。その頃、その陽一と王妃の真里は・・・・・・・。」
北山陽一「(ちょっと涙目)・・・」
佐々木真里「…なぜ、こうも死にたがるの。貴方は」
北山陽一「僕がいるからこんな事になったんだ・・・・僕が死ねば・・・全て丸くおさまる・・・・・・(消え入りそうな声で)」
佐々木真里「そうかしら?貴方にそれだけの価値があると思うの?力があるだけで死ななきゃならないなら、他の人間だって、死ねば良いと思ってるかしら。」
村上てつや「死ぬ気ならとうに自分で死ぬ道選ぶだろう。ほんとに死ぬ勇気もない癖にかっこつけてんじゃねえ!!」
北山陽一「・・・てつは、僕に死ぬ気が無いと思ってるんだね。悪いけど、僕は本気だよ・・・・・。(魔法でナイフを出し自分の喉に刺そうとする)」
佐々木真里「(無視)はいはい、薫はもう修行始めてたんだけど4人にも始めてもらうわ。時間があまりないから少し大変かもしれないけれど死なない力を身につけて頂戴。」
ト書き「指をパチン!と鳴らすと陽一がその場から消え、部屋は村上と真里だけになった。」
佐々木真里「あなたは、まずちゃんとした剣の振り方を覚えて頂戴。折角の筋力もその振り方じゃ台無しよ。よーく習ってね♪」
村上てつや「えっっっ?」
佐々木真里「じゃ、先生が来るからぁ〜ばいば〜い(手を振ってから、またぱちんと指をならし消える)」
DJバリ"K"〜ん「こんにちは、村上君私のことはバリと呼んでくれ!」
村上てつや「えっ・・あ、はい。それでどうすれば・・」
DJバリ"K"〜ん「う〜ん・・。きみ・・・」
村上てつや「は・・・はい・・(緊張)」
DJバリ"K"〜ん「体格いいんだから、背筋をぴしっと伸ばしてねぴしっと!ふわっはっはっは〜(と言っててつの背中をばしばし叩く)」
佐々木真里「はぁ〜い、(別室に移動させられた術者3人(陽一・雄二・優)の前に現れる)君たちは、うちのぱぱ(王様)に特訓受けてね?」
安岡優「は〜〜い!!(ヤングスマイル)」
小林社長「そんな笑顔をふりまいたって、特訓は厳しくいくからな(にやり)」
酒井雄二「すいません。俺…精神力回復するまで休んでます…。(“大道芸”をやってて疲弊気味)」
ト書き「床にどっかり腰を降ろすと、体育座り&挙手で酒井はそう言った」
安岡優「雄二〜・・・しんどそうだね・・・。かなりパワーを使っちゃたんじゃない?」
酒井雄二「う〜ん・・・多分・・・zzZZZ」
小林社長「仕方のない奴だなー。よしっちびっこいの!特訓だ・・・(悪魔の微笑み・・怖)」
北山陽一「え?お、俺は?」
小林社長「・・・そうだな・・その前に一つお前達に聞きたいことがある。・・お前達は何のために戦うつもりだ?何を求めている?」
北山陽一「えっ?・・・それは。」
安岡優「僕は生きるためかなぁ。だってこのままじゃ殺されちゃうじゃない?僕は正義の味方じゃないから、見知らぬ人まで助けてあげなくちゃ!なんて思えないけど、でも自分の身を守るためには戦わないとさ、ダメじゃない?」
小林社長「うん。君は、なかなかいい考えを持っているな。・・・陽一、お前はさしずめその真逆・・・死ぬために戦おうと考えてないか? さっきも、真里がすぐこちらによこさなければ、あのまま喉にナイフを刺していた・・・・・違うか?」
北山陽一「・・・・・・・・・・・。(何も言えず目をそらす)」
黒沢カオル「!」
北山陽一「え・・・っと・・・・それは・・・・・」
黒沢カオル「お兄ちゃん!!」
小林社長「まったく薫は鋭いというか・・同じ部屋を術で区切って使っているのにどうして気づくかねぇ(苦笑)こら薫、修行はどうしたんだい?」
黒沢カオル「うー・・・だって見えるし、声も聴こえるんだもん・・・・・気になっちゃうよぉ・・・・」
北山陽一「ごめんね、薫。確かに僕はその為に術を使っているようなものです。」
小林社長「(見える?聴こえる?無意識にやってるんだろうけれど・・・私や母さんの術でもこの子には敵わない?)←陽一さんの話しを聞いてません、この人(笑)」
北山陽一「(こちらも勝手に話を進める) 王様・・・すいませんが、僕の修行は後にしてもらっていいですか?少し、気持ちの整理をしたいんです。この部屋は出ないので、お願いします。」
小林社長「・・・・わかった・・・。」
北山陽一「それでは・・・・」
ト書き「シュン・・と音がして陽一が姿を消す。王様は陽一がこの部屋にそのままいる事を確認し、安岡の方を向いた。」
小林社長「まず、君の一番得意な術を見せてくれないか?」
安岡優「えっ・・・・は、はい・・・・。」
小林社長「あ、甘い声で口説くってのは術じゃないから駄目だよ」
安岡優「そんなのわかってますっ!!」
ト書き「目をつぶり、胸の前で印を結び呪文を唱えだす安岡。」
安岡優「えいっ!」
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