-ゴスドラマ過去ログ:26801-26900-
田辺恵二「どっ・・・どうゆうことだよ!?」
北山陽一「あれを見ろ!!(何かを指差す)」
ト書き「…哀しいかな、明後日の方向に気を取られた隙に、北山は溜めていた力を爆発させる。服は少し焦げ、無数のかすり傷を負った程度だが、気を失った振りをして重傷の田辺の近くに倒れる。」
田辺恵二「くっ・・・自分が巻き込まれてもおかまいなしってか?(よろよろと立ち上がる) ・・・平見、大丈夫か?」
平見文生「あ・・あぁ・・・・何とかな。(北山の近くへ行く)・・・気絶してるだけみたいだ。丁度いい。このままこいつを連れてくぞ。」
田辺恵二「了解。(倒れている他の奴等に)お前等立て!戻るぞ!」
ナレーション「気を失ってるフリとも知らず、平見は北山を担ぎ、田辺や他の部下とともにアジトへ戻っていく。それが5人の作戦とも知らずに・・・。」
安岡優「・・・・陽一、やったな。たぶんあいつらにわざと捕まっているはずだよ。(遠くで光った閃光を確認しながら立ち上がる)」
酒井雄二「それじゃ次は俺達が頑張る番だな。向こうだっていつまでも気付かないほどバカじゃないだろうし。」
村上てつや「薫を守りつつ、あいつの安全も確保しつつ、奴等をぶっ倒すと。」
酒井雄二「あいつ無理しないといいけどな」
安岡優「まぁ・・・・敵陣だから、多少無理はしないといけないんだろうけど・・・最悪の事態だけは避けてほしいね。」
黒沢カオル「最悪の事態って・・・僕が捕まって、陽一兄ちゃんがあいつ等の思い通りに動かされちゃうって事?」
安岡優「う〜んとね・・・・・薫が捕まる捕まらないを別にして、陽一が敵になるって事かな? あいつの力ならまず大丈夫だと思うけど、よっぽど強い術者がいたら洗脳されるって可能性も無きにしもあらずだからね。」
村上てつや「こういう場面っていうのは、何がどう転ぶかわからねぇからな。」
酒井雄二「慎重に、でも、大胆にいきましょう。」
黒沢カオル「おにいちゃん・・・(心配そうにそわそわ)」
安岡優「大丈夫。陽一は薫の事も・・・みんなの事も大好きだからさっ!がんばろ!(ヤングスマイル〜♪)」
酒井雄二「薫っはい、(黒沢の片手を上に持ち上げながら)れっつらごー!」
黒沢カオル「(僕も頑張らなくちゃ!)」
村上てつや「薫、元気になってよかった。」
酒井雄二「よし・・・じゃあここいらで俺らの作戦を確認しようや。忘れないように、間違えんように・・・。」
安岡優「おいっすぅ〜!」
村上てつや「真面目にやれ!(ぺちこーんっと安岡の頭を叩く」
安岡優「いったーい!てっちゃんの馬鹿ぁ。たんこぶ出来たじゃん!」
酒井雄二「乱暴はやめなさいよ。あんた!・・・ヤス見せてみ?(村上に叩かれた所を見る)」
黒沢カオル「大丈夫?」
村上てつや「おいおい、拳固じゃなかったんだからタンコブなんて出来てねぇーっつーの!作戦確認するぞ。」
酒井雄二「強引ですねぇ。……えっと…この場の人数が多かったら、二手に別れた方が有効に動けるんですけどー…。そうですねぇ、まずは、陽一を取り戻しに来たと思わせておいて、向こうの建物を探った後、夜襲かけるのが一番ですかね。」
安岡優「ふむふむ、なるほどね!でも、薫にとっては少し危険すぎない?(薫の方を心配そうに見る)」
黒沢カオル「ううん、大丈夫!何だったら僕がお兄ちゃんのとこで一緒に人質になってもいいよ。そのほうが皆動けるんじゃない?」
酒井雄二「それは絶対ダメです!薫が向こうに捕まるという事は、陽一が俺達の敵になるという事態にも繋がりかねない。気持ちは嬉しいですけど、薫はこっちで頑張って。」
黒沢カオル「あっごめんなさぃ・・・じゃぁ・・・二手に分かれるならぁ誰と誰が一緒ぉ?」
村上てつや「もちろん薫は・・・(黒沢の肩に手を伸ばす・・が安岡にはらわれる)」
安岡優「てっちゃんは薫と別々ね。」
酒井雄二「ん〜・・・んじゃ薫と安岡、てつと俺で行きますかっ。あんたら一緒じゃ作戦が潰れる。(頭かきかき)(めんどくせーこの二人)」
黒沢カオル「・・・じゃがんばろうねっゆたかっ(握手)」
安岡優「そうだね、お兄ちゃん取り戻そう薫!(ニコッ)」
ト書き「ぽかぽか笑い合っている二人を、わなわなと羨ましがっている男が一人・・・」
村上てつや「安岡、お前あとで覚悟しとけよ・・・(怒)」
酒井雄二「俺じゃ不満ですか!」
黒沢カオル「てつぅーゆうじと仲良くしなきゃ僕怒るからねぇ〜!!いっつもてつみんな叩くし・・誰だって痛いもん!(ほっぺた膨らまして説教)」
村上てつや「あ・・・安岡・・・その・・・・わりぃな・・・薫も酒井も・・・(全員に背を向けた、かと思うとすぐ振り返って)安岡!薫の真似すんな!」
ナレーション「酒井さ〜ん!酒井さんも黒ポンの真似して〜(>▽<)!」
酒井雄二「・・・・(無視)」
黒沢カオル「う?何やってるのナレさん・・・?・・まぁいいや。で、どっちがお兄ちゃん助けに行くの?やっぱりゆうじとてつ?僕行っちゃ行けないもんね・・・」
酒井雄二「さいですね。…薫さん、貴方は、安岡と一緒に、下っ端を陽動して下さい」
黒沢カオル「まかしといてよっ!」
安岡優「陽動って辛いよ〜?でもま、危なくなったら、ここに逃げてくるからね。僕ら。」
村上てつや「じゃあ、始めるか?」
黒沢カオル「うん!・・・・すたーとぉー!!!」
安岡優「よぉし!!」
黒沢カオル「でてこ〜い、下っ端ども〜vv(凄い乗り気)」
安岡優「(すごく気合入ってるなぁ)」
ナレーション「そのころ北山は」
北山陽一「・・・ふぅ。(ため息)」
ト書き「気絶したフリをし、うまくアジトへ潜り込んだ北山。今はある1室に閉じ込められているが、手足は自由。敵も、気絶したフリをしていた事はいまだに気付いてない。」
北山陽一「(天井を見上げながら)(とりあえず今のとこは作戦通り行ってる。問題は、この後僕が何をされるか・・・。悪い方に向かなければいいんだけど・・・・。)」
ト書き「本当に大丈夫かなぁと思いつつ、天井を見上げていた。」
効果音「ぷぅゎ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
北山陽一「なっ何だ?!」
一般人(男)「妹が現れたぞー!!何が何でも捕まえろ!!」
北山陽一「!!どうやら、みんなが動き出したみたいだ。薫・・・無茶はするなよ・・・・。(無事を祈るように静かに目をつぶる)」
妹尾武「(部屋に入ってくる)よお。術者の兄さんよ。お目覚めみたいだな」
北山陽一「いえ、まだお目覚めじゃないです。(首を傾けて寝たふりをし・・・遊んでいる)」
妹尾武「(苦笑)俺はお前よりは力のある術者だからわかるんだぜ?」
北山陽一「・・・それはちょっと見栄をはってますね(ゆっくり立ち上がる) あなたの力は今の僕と互角ぐらいですよ(ニヤリ)。まぁ、それが最高の力かどうかはわかりませんけど。」
妹尾武「お前の力などとうに知れてんだよ!!・・・その力で・・・大切な物はいくつ守れるかな?(北山の耳元で囁きニヤッと笑う)」
北山陽一「!!(一瞬表情を歪めたが、すぐに平静を取り戻し) それで、僕に何の用ですか? さしずめあなたは幹部クラス。この程度の力しか持ってない僕にあなたのような人が来るなんて、随分と用心深いんですね。(余裕の表情で笑みをこぼす)」
妹尾武「今、言ったはずだ。お前の力がどの程度なのかはよく知ってると。そして俺達は、お前のその力が欲しいんだよ。」
北山陽一「えぇ、聴きました。あなたの部下達が話してるのをこっそりと。・・・でも、あなた達のような奴等のためにこの力を使うなんて・・・・・・誰がするもんですかっ!!(妹尾に向かって攻撃)」
妹尾武「ほう、なかなかいい攻撃力だな。だが俺達の味方になればもっと強くなれるぞ。大事な妹と一緒にこっちへ来る気は無いか?」
北山陽一「そんな気はない!妹には手を出すなっっ!」
妹尾武「なかなかかわいい妹じゃないか。君が可愛がるのもよくわかるよ。(ニヤッ)」
ト書き「顔を歪め怒りをおさめる北山」
北山陽一「お前等には・・・大切な物を奪う権利はないぃ!!(歯を食いしばって攻撃を続ける)」
妹尾武「おやおや。…(フィールドを張って攻撃を無力化)…大事な物、の定義はなんだろうね?本当は、嫌いなんじゃないのかい?妹の事を。…好きなら、粘膜的接触をしたいと思わないのかな?ただ、見守りたいだけなんて、ありえないよ。」
北山陽一「なっ・・・・今なんて言った・・・?「粘膜的接触」・・・?(聞き捨てならない言葉を耳にして陽一の周りにオーラが発生しだした)」
妹尾武「(ほぉ・・・これがこいつの本来の力・・・・まだまだ高まりそうだな・・・) どうした?図星だったか?お前は妹の事が嫌い、もしくは妹ではなく、女としてみてるんじゃないのか?(さらに北山の神経を逆なでようとする)」
北山陽一「僕にとって薫は妹!それ以上でもそれ以下でもない!僕は兄として、妹であるあいつの事が好きなんだ!!」
ト書き「そう言った瞬間、北山はフィールドをすり抜け、妹尾の腹部に衝撃波を食らわす。妹尾は壁に打ち付けられ倒れるが、その時、自分を見下ろしている北山の目が紅くなっている事を彼は見逃さなかった。」
妹尾武「その…目の色。暁の色。人間には、生物学上現れない色。……例え、君が好きでいても、彼女も本当にそうなのかな?…人間とは、言えないその目の色をした君を、彼女は拒絶しないのかな?…(がく)」
効果音「お兄ちゃん!・・・・お兄ちゃん大好き〜!・・・・(北山の頭を過ぎる黒沢の明く儚い声)」
北山陽一「薫は・・・僕が兄だという事を忘れていた時から、この眼を何度か見ている・・・・でも、一度だって怖がった事は無い。あいつは、誰よりも僕の事を理解してくれているんだ。今だって、僕のため、自分のため、そしてみんなのために必死になっている・・・・お前達には、僕等の絆を到底理解できないだろうな。(目が黒く戻る)」
ト書き「気絶した妹尾を魔法で氷漬けにしてしまうと、ドア越しに部屋の外の気配を探り、近付いてくる気配へ出合い頭に一発、魔弾を放とうと力を溜める。」
効果音「カツン…カツン…カツっ……………(ブーツの音が部屋の前で停止中」
北山陽一「(・・なんだ?・・どうして立ち止まる・・」
ト書き「更に足音が増え、扉の前でぼそぼそと会話をしている音がする。一呼吸分おき、『せーのっ』という声が聞こえ、とっさに北山は扉の前から離れた」
効果音「バーーーーーン!!!!」
黒沢カオル「おにいちゃんっ、だいじょーぶっ!?」
安岡優「陽一、何もされてない!?」
酒井雄二「無事か?北山!」
北山陽一「薫!?優、雄二まで!って事は・・・・・・・」
村上てつや「当然だが、俺もいるよ。」
北山陽一「てつも・・・皆、無事だったのか・・・よかった・・・・(急に気が抜けたのか、壁に寄りかかったままずるずると座り込んでしまう。)」
酒井雄二「けがはないようですね」
北山陽一「うん・・・その代わり、また緋色の眼になっちゃったみたいで・・・・・」
酒井雄二「あの氷漬けを見れば大体わかるよ(妹尾の方を指差して)。幹部クラスのバカが何を言ったかは知らんが、どうやらお前を本気で怒らせたみたいだな。」
安岡優「ホント、バカだよねぇ。まぁ、氷漬けで済んで幸いだと思わないと。・・・あ、そうそう。下っ端の方はほとんど片付けちゃったから、後はこのアジトにいる幹部とボスだけだよ。薫がうま〜く陽動してくれたから、僕等もすっごくやりやすかったよ。」
北山陽一「そうか・・・良かった。・・・か・・・薫・・・(壁に体を預けたまま気を失ってしまった)」
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