-ゴスドラマ過去ログ:8201-8300-
安岡優「二人ともって?」
北山陽一「決まってるだろ?真理さんとナレーションだ。」
ナレーション「し!失礼な!私が覗きに乗じて、あ〜んなことやこ〜んな」
効果音「ばしっ!」
酒井雄二「いいかげんにしないとおはぎ喰わせるぞ。」
村上てつや「おはぎ?」
黒沢カオル「なにが?」
北山陽一「あんこのついた餅の事を『はんごろし』って言う…んですよね?」
安岡優「へえ〜。酒井さんてば、物知りだね。」
佐々木真理「おはぎはいいから、早く始めちゃいましょ。」
ト書き「そう言って、真理さんはナレーションを引き摺って部屋から出て行った。」
酒井雄二「さ、準備準備。」
黒沢カオル「結局、おはぎの話って本当なの?」
酒井雄二「いんや?あれって方言だから。」
村上てつや「方言?」
酒井雄二「そ。」
村上てつや「どこの?」
酒井雄二「忘れた。」
村上てつや「なんだよ、それ。」
酒井雄二「たまたま先日聞いた話ですから。」
ト書き「そこで、着替えを終了した北山と酒井が部屋を」
ナレーション「出て行った。」
黒沢カオル「はぁ…女の人ってこんな苦しいもの付けてたんだ。」
村上てつや「…苦しいものって、ブラ付けてんの?お前。」
安岡優「どんなカンジ?」
黒沢カオル「お前…前に女になった時付けてたんじゃねーの?」
安岡優「診察の邪魔になるから、付けてなかったんだもん。」
村上てつや「マジかよ・・・」
黒沢カオル「きっついよ〜、邪魔だよ〜?」
酒井雄二「じゃあ、取っちゃえば?」
黒沢カオル「それもなぁ〜。取りたいけどさぁ…」
村上てつや「けど、なんだよ?」
黒沢カオル「……付けてなかったらなかったで痛いんだわ。」
村上てつや「痛い?」
安岡優「あ〜……解るわ、なんとなく。」
北山陽一「分かるの?お前。」
安岡優「多少なり、前回走った時結構痛かったもん。」
効果音「がちゃ」
ナレーション「何やって……ぐはぁっ!」
ト書き「ドアを開けたナレーションに、5人の鉄拳が炸裂する。」
村上てつや「さ、イクか?」
酒井雄二「イきますか。」
ト書き「悶絶して苦しむナレーションを更衣室に残し、5人は部屋を出て行った。」
佐々木真理「黒沢くん、その頭で後悔しない?」
黒沢カオル「・・・違うのに交換します。」
北山陽一「e,」
黒沢カオル「だってさぁ・・・恥ずかしいよ。この頭。」
ト書き「先程から毛先をいじくっていた黒沢が北山に答える。」
佐々木真理「じゃいろいろあるけど……どれにする?」
ト書き「どこからともなく大量のヅラセットを取り出す真理さん。」
酒井雄二「あの〜こんなにもどこから出したんですか?」
佐々木真理「女性には隠し場所が一杯あるのよ?」
村上てつや「………隠すモンじゃないでしょう…ヅラだよ?」
黒沢カオル「え〜っと、、、おっ!これなんか良さ気だ。」
ト書き「横でもめてるのもかかわらず、真剣に選び始める「黒沢カオル29才の春」」
佐々木真理「真面目に選ばないとねー、一時的に『自毛』になるんだから。」
黒沢カオル「は?」
佐々木真理「だって、安岡君のも本物の胸だったわけだし・・・現に黒沢君のもね。自動的にそうなるシステムになってんのよ。ああああなたたちは、なにも知らなくていいのよ。」
黒沢カオル「ぎゃーーー!真理さん、目が泳いでるぅ!なんで、口調もちょっと動揺してるのぉ?!」
安岡優「黒ぽん・・・覚悟を決めて。」
北山陽一「黒沢さん・・・あきらめて。」
村上てつや「黒沢・・・生きて帰ってこいよ。」
黒沢カオル「・・・ねぇ、俺どうなっちゃうの?(^^;」
酒井雄二「じゃ、黒沢さんが気づく前に、さっさと始めちゃいますか!」
黒沢カオル「みんな、なにを隠してるんだょぉ〜〜〜(T0T)」
村上てつや「ヒソヒソ>ぷくくくっ・・・ホントはなにも隠してることなんて、ねぇのにな・・・」
黒沢カオル「ヒソヒソ>な・・・ナイス・リアクション・・・」
北山陽一「ヒソヒソ>さ・・・さすが「やられキャラ」・・・。」
酒井雄二「どうでもいいけど、黒沢が俺の台詞とったぁ〜(;0;)」
黒沢カオル「んーと、もぉこのショートのやつでいい」
ト書き「おもむろに手にとったヅラをかぶって、黒沢は5人の方を向いた。」
ゴスペラーズ「黒沢以外>うぅっ………υυυυ。」
黒沢カオル「なに?似合ってない?」
酒井雄二「いや、良くお似合いですよ……?」
ト書き「『右手を御覧下さい』のポーズをとった状態で酒井がそう感想を述べる。」
村上てつや「・・・うん、ああ、まぁ…うん。」
北山陽一「黒沢さん…。」
安岡優「ただのボブでも良いと思うんだけどな〜…」
北山陽一「ミディアムのマッシュルームは?」
ト書き「年少組は真面目なのか面白がっているのか解らない言動をとった。」
ナレーション「黒沢さんはショートで良いんですね?」
黒沢カオル「うーん……ナレーションさんはどう思う?ショートが良いのかショートボブが良いのかボブが良いのかマッシュルームが良いのか。」
村上てつや「迷うなら最初に着けさせられたショートボブのやつで良いだろうがよ。」
ナレーション「ショートボブがみたいんですか?(くすっ)」
村上てつや「さぁ?もう何だってイイよ、準備だけで疲れるんならこの先もっと疲れるんだろ?」
安岡優「でもな〜、僕見たい。」
ト書き「先程、村上の身体に遮られて見えなかったために安岡は目を輝かせて言った。」
黒沢カオル「はぁ…とりあえず、俺の出番までに決めとくから。先に始めちゃって下さい。」
ナレーション「結構すぐに来ると思いますけど…スタート!」
効果音「がしょん。」
ナレーション「『噴水のある公園の、その噴水の前』依頼者より指定された待ち合わせ場所で、酒井は自分の持ち合わせた時計と公園に設置された時計を交互に見比べて居た。」
酒井雄二「おそい!自分から時間を指定しといて、遅れるとはけしからん!」
北山陽一「(流石に慣れてきてるな・・・。)」
ト書き「同時刻、北山も酒井の近くで依頼者を待って居た。」
北山陽一「遅い・・・なぁ。」
ト書き「鎖でつないだ懐中時計を出し、北山が呟く。」
北山陽一「待ち合わせとしては妥当だろうけど、『仕事』としてはどうかなぁ・・・。」
ト書き「再び服のポケットへ戻すと、組んだ脚に肘を乗せて頬杖をついた。」
酒井雄二「はぁああ……・・・鳩の数でもかそえてみるか。」
ト書き「野鳥の会宜しく、数え始めた酒井は肩を叩かれてふぃ、とそちらの方を向いた。」
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