-ゴスドラマ過去ログ:9301-9400-
酒井雄二「その2人が抜擢されちゃったって訳ねぇ。」
黒沢カオル「お父様もその2人は凄い信用してて、期待も大きかったの。」
ナレーション「一方、その2人は…」
村上てつや「あの時孤児院から連れて来られなきゃこんな事には・・・」
安岡優「ずいぶん昔の話し持ち出すねぇ、てつ。」
ト書き「ボーっと外を見てる村上、集中してパソコンに向かう靖男か。」
安岡優「なんだよぉ、『靖男か』って、『安岡』だよっっっ!!」
ト書き「ごめんなさい、安岡さん……。」
村上てつや「訳も分らず連れてこられて、訳も分らず育てられて、」
安岡優「……。」
村上てつや「気が付きゃー護衛軍に入ってて…。」
安岡優「でもそれでカオルちゃんに出会えたんだよ。」
村上てつや「まぁな。カオルがいつも出掛ける時は、俺がいつも側に居てやった。」
安岡優「僕もカオルちゃんと同い年なのに勉強を教えてあげて。」
村上てつや「いつのまにか毎日3人で何もかも行動するようになった。」
安岡優「側近の人たちも『村上と安岡なら安心できる』って言ってたよね。」
村上てつや「それなのにカオルの弟が出来た途端…。」
安岡優「言い様に使われてるね…カオルちゃんも僕達も。」
村上てつや「王位後継者が出来た途端、カオルも俺等もお払い箱。」
安岡優「出来た…!!」
村上てつや「皮肉なもんだぜ…何のために生まれてきたんだか…。」
安岡優「てつ!!分ったよ、プログラム解除の方法と、組み込まれている場所が!」
村上てつや「ぅん〜…って本当か!!」
安岡優「だから、俺を誰だと思ってんの?」
村上てつや「よっし、よくやった!」
ト書き「大きく手をうちならして、村上は叫んだ。」
安岡優「ったくぅ〜。で、ココからどうしようか。」
村上てつや「あぁ…どうするよ、手段としては…4つあったけど…。」
安岡優「カオルちゃんの体内にあるものだから、カオルちゃんをどうかしなきゃ。」
村上てつや「カオルをどうにかする、イコール、『』」
安岡優「イコール…『北山陽一・酒井雄二』に協力してもらう?!」
村上てつや「それしかねぇな。ナノマシンを取る事が出来るのは、大層な技術を持っている医師しか居ない。」
北山陽一「でもてつ〜、初っ端から酒井雄二とあんな接触の仕方じゃ…。」
安岡優「えぇぇ〜〜!!僕のセリフゥ〜〜〜〜〜!!!」
村上てつや「北山もうチョット待て…お前の出番もうすぐだから。」
北山陽一「あっ…スミマセン。(///)」
ナレーション「気を取り直して…」
安岡優「でもてつ〜、初っ端から酒井雄二とあんな接触の仕方じゃ…。」
村上てつや「孤児院に居たせいかどうも初めての人には食って掛かる習性が…」
安岡優「もう忘れようよ孤児院は…。大体それのせいじゃないと思うけど…本質的なものが…あると。」
村上てつや「なぁ〜んか言ったかぁ?IQ280天才のヤス君よぉ!!」
安岡優「ううん!!別に何も言ってないよぉ。(100万ドルの笑顔)」
村上てつや「俺はただ単にお嬢を護ってる奴の腕前を……」
安岡優「軍人と対峙出来るってんで、凄い嬉しそうだったけどね〜?」
ト書き「図星を指されて、村上は黙り込んでしまった。」
村上てつや「・・・・と、とにかくだ、あの二人を仲間につけよう。オレが何とかするからさ。」
安岡優「俺も行きたいなぁ〜。かおるちゃんにも会いたいし〜。」
村上てつや「今さらお前に留守番してろって言わねぇよ。」
ト書き「ハンドルを切って、村上は黒沢達がいる方向へ車を走らせた。」
酒井雄二「さて、これからどうしましょうか。」
北山陽一「(出番が来た。)」
黒沢カオル「…ちょっと待って、なんか聞こえるよ。」
ト書き「黒沢の言葉に、二人は耳を澄ました。」
効果音「ヘリのエンジン音。」
ゴスペラーズブラック「は〜っはっはぁーっ!」
北山陽一「……さて、これからどうしましょうか。」
黒沢カオル「うん。」
酒井雄二「カオル君、見ちゃ駄目だから。目をあわせた瞬間喰われるよ。」
ト書き「3人はしゃがみ込み、顔をつき合わせてそう言った。」
ゴスペラーズブラック「無視するんじゃなーいっ」
ト書き「ホバリングしているヘリコプターから飛び下りて、ブラックが3人の元へとやってくる。」
ゴスペラーズブラック「ゴスペラーズブラぁック!」
ト書き「決めポーズまでとったブラックだったが、3人はまるっきり無視して立ち上がり歩き出した。」
酒井雄二「あぁ〜腹減った、朝食食いに行こうか。」
北山陽一「まだ飲食店は開いてませんね…この時間だと。」
黒沢カオル「その前に顔洗いたいなー…どっかでお手洗いに寄って貰いたいんですけど。」
酒井雄二「ん、良いよ。」
ゴスペラーズブラック「まてぇーいっ!」
ト書き「3人を背後から追い掛けて、ブラックは叫んだ。」
ゴスペラーズブラック「王女を渡してもらおーかっ」
北山陽一「…はい?」
酒井雄二「どうする?カオル君これ以上公害になるようなら、静かにさせますが。」
黒沢カオル「う…ん…お願いします。」
北山陽一「という事なので…」
酒井雄二「さようなら!!」
ゴスペラーズ「そう簡単に捕まると思ったら大間違いだ!」
ゴスペラーズブラック「そう簡単に捕まると思ったら大間違いだ!<間違えるなよ…>」
ナレーション「ごめんなさい。。。」
ト書き「と、身軽に酒井の攻撃をかわし黒沢の側へ。」
北山陽一「カオルくん!!!」
黒沢カオル「たすけてぇ〜〜〜!!」
ト書き「黒沢はハイトーンヴォイスで助けを求めた。」
ナレーション「酒井は北山に目で合図を送た。」
酒井雄二「北山っ、あれ投げろっ!」
北山陽一「心得ましたっ、カオル君伏せて下さいっ!」
ゴスペラーズブラック「なにっ!?」
ト書き「北山が上着から『あれ』を取り出すと、ヘリの方向へ力一杯投げ付けた。」
効果音「爆発音。」
酒井雄二「…おい、何投げたんだよ。」
ト書き「滅茶苦茶になったヘリを横目に、呆然と立ち尽くす全員。」
北山陽一「乾電池、ですけども。」
酒井雄二「乾電池で爆弾造ってんじゃねーよ、このヤローは。」
ト書き「ブラックへ歩み寄り、黒沢を保護して酒井は言った。」
酒井雄二「普通、この場合は煙幕だろ。」
ト書き「気を失っている黒沢を抱きかかえて、その場を後にする。」
安岡優「てっちゃんっ!あそこ!」
村上てつや「んっ?黒煙が上がって…って、ありゃあ酒井とお嬢じゃねーかっ!」
ト書き「村上は裸眼で3人の姿を捕らえた。」
村上てつや「オッオイ!!待てお前等!!」
酒井雄二「あっ…(あの声はまさか…)」
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