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2007年02月25日

ディパーテッド

公開後1ヶ月過ぎて今更ですが。まあオスカー授賞式も近いのでちょろりと。

香港映画「インファナル・アフェア」のリメイク作品。
ハリウッドが他国の映画をリメイクすると、「ああ…」とため息が漏れる結果になる事が多めだけど、 この映画はかなりキチンと作ってます。どの位キチンとリメイクしたかというと、多少のアレンジはあれど、大部分が本家そのまんまです。どの位そのまんまかというと、「インファナル・アフェア」を観た人なら、次のシーン、そのシチュエーション、その展開…「全部まるっとお見通しだあっ!」と叫べる位そのまんまです。

なので、アカデミー脚色賞にノミネートされてるのが私は何か解せなかったりするのです。

「インファナル・アフェア」未見で「ディパーテッド」をこれから観ようという人は、そのまま先に「ディパーテッド」を観るのがお薦め。その方が楽しく鑑賞できます。

主演のディカプリオは外見で結構損してる役者だと思うけど(童顔・でも背は高い・中途半端な老け方等)、この映画ではなかなか役にハマってて良いんじゃないかな〜と。逆にダブル主演の筈のマット・デイモンはちょっと可哀想な出来になってます。彼の出演作の中でもひどい方かと。何しろ人物描写がうっすい。レオ君の方はそれなりだけど、デイモン君の方は何考えて何感じてるのかがサッパリ伝わってこない。2人の"アンダーカバー"の交錯が物語のキモなのに、これは痛い。
メイン2人が片手落ちなのだから、その2人に絡む人々の描写に至っては何をか況んや。せっかく役者を揃えたのに勿体無いなあ。
あ、ジャック・ニコルソンはいつもと同じ感じ。

比べてもしょうもないと思えど、そのまんま過ぎて本家と比べざるをえなかったりするんだけど、人間関係も割と密に描いていた「インファナル・アフェア」は上映時間102分。「ディパーテッド」は152分。
展開はほとんど同じなんだけどなあ。そこんとこで映画の濃さやテンポは本家に軍配。ただしバイオレンス度は「ディパーテッド」が上(ハリウッドらしく)。
スコセッシはあんまり監督するのに乗り気ではなかったらしいけど、その映画が監督賞・作品賞ノミネートされてしまうのが何とも…。しかしホントにストーンズの「ギミー・シェルター」が好きなのねえ。

投稿者 shinobu : 2007年02月25日 07:10

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