サイズと体型

☆さて具体的な原型の作製にはプロポーションとバランスの観点から「サイズ」を決めなければなりません。 ☆もう一つの要因は「体つき」（体型のタイプ）を考えねばなりません。

体型のタイプには年齢に よる体型変化（150〜155 経年変化）と元来その個人の持つ特徴（例えば反身・屈身・肥満・痩身等のタイプ）とがあります。 細かく分類・設定する事は実際的ではありませんが、考え方として承知して置いて下さい。

縦軸は身長・横軸はバストの分布を作製

• ご覧のように体型は身長とバストの組み合わせが各個人によって凡て違いますから単にバスト・身長の数値を体型バランスから切り離して 平均値をとっても体型のサイズは出てきません。其の為に計測値を身長別、バスト別の分布図を作成してバランスのグループ分けをします。



• この分布図でデータの最も多い領域を中心に組み合わせを決めます。通常7号〜9号〜11号のように決めます。

経年変化の区分の設定

• 体型は年齢が加わると変化が起きます。これを経年変化と云います。然し最今は社会状況の変化により若い人の体形は目覚しく改善 されて身長も高くなってます。
• また中年の婦人の社会進出も目覚しく、幾分若者との比較では肥満タイプ（バストに対してウエストが大きい）が多いのでそれを組み 込みます。
• 若向きは身長は高いグループ、中年タイプは身長は若向きよりは低く、ウエストは大きめのグループ・・標準を軸に体型差を組込みます。

経年変化	子供	ジュニア	成人	中年	高齢
年齢の変化	4〜12歳	12〜16歳	16歳以上	40〜６０歳	60歳以上



• 以上を考慮するとサイズ表は次のようになります。この表は一つの考え方の例として示したもので、メーカーの『ブランド』の方針で 「どのターゲットを目標にするか」によって自由に考慮すればよいのです。ＪＩＳでは大体の範囲を示していますが実情では「どれをターゲットに するか？」は重要な要素です。

本来の体型特徴の組み込み

• 更に細かく体型の特徴を組み込んで『ブランド』の特色にする事も考えられます。例えば中年体型の場合は幾分「屈身体型のバランス」 にする。亦は肩回りの緩み分量と、後ろ巾の緩み分量を多くする。ウエストは標準より大きいのですが更に「腹囲」は大きくする。・・という具合 です。


• 若向きではバストの緩み分量に対してウエストは細めにする。太もも部分の肉付きが良いのでスカートのヒップ分量への緩みを多くする。
• その他は経験によりバランスと緩み分量の増減によって『ブランド』の特徴をカッテイングに表現することは「特定の顧客」の獲得には大変重要なことで、 サイズの決め方にはそのような役割があるのです。