エンジンオイルの選定

経験と雑学的な知識で判断するエンジンオイルの選び方と交換時期に関する考察

モービル1"迷ったらモービル1"という言葉が米国ではあるそうですが、又聞きの話で確認はしておりません(^_^) でも、私の車と相性が良いとは感じませんでした。100%合成油で結構値段が高いものですから、3千キロ程度は乗ったと思いますが…

このような市場で長年の実績を持つ有名ブランドは幾つか、あるいは、幾つもありますよね。ポピュラーなカストロール(今ではBPグループ)からバカ高いモチュールまで、選り取り見取りです(^_^) また、カーショップ・ブランドもあります。ヴァンテージを出しているオートバックス、イエローハットのマグマックスなどです。彼等も自動車メーカーの純正オイルと一緒で、どこかのオイルメーカーのOEM供給です。オートバックスとトヨタのオイルはモービル製だと言われてもいますが、例え同じメーカー製であったとしても、ブランド名が異なれば内容も別物と考えた方が良さそうです。

エンジンに合ったオイルがあります

エンジンのデザイン(設計)目的によって、オイルに求められる性能・特徴が異なって当然です。同じトヨタであっても、車種が違えば、例え同じタイプのエンジンを積んでいたとしてもオイルに求めるものが微妙に異なる可能性は充分あります。尤も、オールマイティのオイルがあり、コストに糸目を付けないとしたら話は簡単でしょうが…一般の市販車向けのオイルではあり得ないことでしょうから。

一般に市販されている製品は、"妥協の産物"だとよく言われます。この材料で、こういう作り方をすれば、性能が充分満足できる製品を製造出来ると技術者達が確信したとしても、その製造コストが予定以上に高ければ製品にはならないのです。つまり、初めにコストありきの性能なのです。

純正外の市販オイルには、三つの可能性があります

  1. 一つは、"初めに性能ありき"のオイルです。安定性の高いベースオイルに効果の高い添加剤を使いまくった4L1万円前後する高価なオイルです。(但し、一般用途ようであって、レースなどの特殊用途のオイルは除きます)そのようなオイルを使われる方は、1年交換ではなく、3千キロとか3ヶ月交換でも気にしない方で、あるいは、2〜3年で新車に買い換える方でしょう。要するに、今回の話題の範疇に入らない方々です。
  2. 二つ目は、定価で純正オイルより多少高いが、純正オイルより好感度を与えてくれるオイルです。好感度とは、例えば、アクセル・レスポンスが良くなったり、エンジン音が小さくなったりすることです。
  3. 三つ目は、純正オイルより安くて、純正オイルと同等の性能を持っているかのように思わせるオイルです。
自分は、どのタイプを望むのかによって、オイル選定の対象が当然異なってきます。最初に試すオイルをどれにするかが問題です。ネットの口コミも良いでしょう。勿論、同じ車で、似たような使い方をしている方のコメントでなければ意味ありません。

純正オイルは鉱物油なので、合成オイルであれば、どれでも性能は上だと思ってしまう方もいるでしょう。でも、それは一概には言えないようです。ただ、鉱物油仕様のエンジンに合成オイルを入れても、今では問題ない筈ですが、逆に、合成オイル仕様のエンジンに鉱物油を入れるのは問題ありそうです。理由は割愛しますが、合成オイル→鉱物油は止めといた方が賢明でしょう。

選び方のお薦めは

  • 上記2.の方は、粘度指数のチェックです。粘度指数とは、低温時と高温時の粘度差を表す指数とです。オイルは高温になるほど粘度は低下しますが、その低下の程度が小さいオイルを選んでください。つまり、純正オイルの粘度指数より高い粘度指数を持ったオイルを、まずは選んでください。粘度指数(仕様書等に記載される)をサイトに載せていないメーカーもありますが、その場合は、直接メーカーに問い合わせてください。万が一、教えてくれない場合は、そのメーカーは選ばない方が無難でしょう。
  • 3.の方は、日本のブランドか海外ブランド品でも日本で製造されているオイルを選びます。輸入品は止めといた方が無難です。輸入品は、その国の一般的なエンジンに合った性能・特徴を持っていますので、それが必ずしも日本のエンジンに合うとは限らないからです。SEA規格で同じ粘度表示であれば同じ内容だろうと思われるかもしれませんが、実際は、かなりバラつきます。それがそのまま、実際に使ってみた違いになりやすいです。
選びましたら、徹底して純正オイルとの使用感比較をします:
  • エンジン音は小さくなったか、あるいは、落ち着いた音になったか?…アイドリングの時、走行の時と加速の時です。
  • アクセル・レスポンス(ほんの少しアクセルを踏み込んだ時の反応)が良くなったか?…力強くグッと前に進む感じになればOKです。スッとでも良いかも(^_^)
  • 加速してゆく時に、音が大きくなる以上に車速が力強く伸びてゆく感じであればOKです。
純正オイルと比較して、上記三点に当てはまるのであれば、結果として、燃費は多少なりとも確実に向上します。
なお、上記3.の方の場合は、、上記三点で純正オイルに劣らなければ良いという条件になります。場合によっては、音が静かになったりします。

以上で、エンジンオイル選定方法のお話は終わりです。

余談ですが、多少荒ぽい、いい加減な使い方をしてもエンジンは壊れるような代物ではなさそうです。専門家の話によりますと、エンジンは、通常では考えられないような過酷な耐久試験を通して開発されているようです。従って、オイルをケチったとか、選定を間違った程度でエンジンが壊れることはないと考えて間違いないでしょう…劣化は多少早まるかもしれませんが。劣化というのは、出力が弱くなってゆくことです。機械である以上、劣化は避けられません…例え、乗らなくとも劣化はしてゆきます。

結論じみたことを言いますと、余り神経質になりすぎない事です。気にしすぎますと、趣味も苦痛になってきますよ!?



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