2007年10月15日
私のような一般庶民でも自分の言葉で参加できるマスコミュニケーションの時代がインターネットによって到来しております。そんなわけですから、啓蒙の分野でも旧貴族社会を出で、せめて読み手の分かりやすさを追求する文章革命を志向して頂きたいですね。

さて、遅まきながら世界」11月号に関連して
小沢さんて方は犯罪を犯したわけでもないのに、これ程マスコミの徹底したバッシングを受け続ける政治家も大変珍しいのではないでしょうか。小沢さんが明確に主張するにしては、口頭での説明が時々短絡的過ぎますので、マスコミとしては攻撃しやすいのかもしれませんが…それにしてもです。マスメディアや評論家達の多くは、彼等の品性・品格などお構いなしに小沢さんを罵倒します。
これでは、日本人(?)の特徴の一つと言われた判官贔屓を目覚めさせてしまいそうですね。

自民党時代から小沢さんの理念は変わっていないと思います。マスコミに国連至上主義を非難され、国連は戦勝国が設立したもので、日本は敵国扱いになっているんだぞ、と罵倒されてきた政治家です。今では敵国条項は死文化されているようですが。

他の国々の人々と多少なりともお付き合いのある方々は分かっているのではと思いますが、日本の高度経済成長は米国のおかげであって、日本人の能力が特別優れているせいではないと思っている人々が結構おります。政治の世界は別としても、経済の世界ではと信じている日本人にとっては反論したくもなるでしょうね。

しかし、経済だけではなく、政治の世界でも日本はグローバル化する必要があると考えます。まあ、小沢さんも以前から主張していることです。出来るだけ早急にグローバル化のプログラムを作成するという必要性を前提に考えを単純化しますと、現実的には以下の二つの選択可能な方向性しかないようです。

  1. 改憲は前提とせず、国連の下で国際平和へ向けた他国と同様の積極的貢献を行い、常任理事国になる。そして、国連改革にイニシアティブを発揮する。
  2. 憲法を改正し、名実ともに軍隊保有国となり、米国の軍事的方向性(戦略)に調和しながら国際活動を行い、国際的地位の向上を追求する。

私が注目しましたことは、自由党が民主党と合併した後間もなく、小沢さんが旧社会党の横路さんと合意した内容です。その時、小沢さんは本気で比較的短期間に政権を取る決意をし、横路さんもそれを認めたということだと思いました。お互いに大きな譲歩をしたわけです。
当時のマスコミは合意内容を取り上げましたが、だからどうなんだ?という雰囲気でしたね。勿論、私も興味本位で見ていただけですから、人のことは言えませんが…

つまり、問題の「世界」は、解説・解釈して下さっておられる方々の内容を拝見しますと、小沢さんは特別な変化を伴った発言をしたわけではないようですね。彼が民自合併後に明確にした立場を「世界」という団塊の世代にノスタルジーを抱かせそうな雑誌で解説しただけのようです。まあ、言われておりますように、横路さんとの合意を思うに、「世界」掲載は意図された背景があると思う方がおられても不思議じゃありませんけど…

2007年10月14日
定価は780円の岩波書店「世界」11月号が、18:20現在AMAZONに2,000円で出品されています。もう少し前までは在庫切れの表示でした。
凄い小沢人気です。尤も、非難するために買った人も少なくないんでしょうが…

2007年10月13日
週間朝日に田原総一郎氏が書いておられる「ギロン堂」という連載コラムがあります。その今月19日号では"検察批判に背を向けるマスメディア"というタイトルです。その内容は、何のことはない、今年6月に出版されたご自分の本の宣伝でした。但し、真っ向から検察を批判している本は以前から出版されているのです。
本「歪んだ正義」例えば、宮本雅史氏著「歪んだ正義」が7年も前に出版されています。その本の中でも著者はマスメディアの問題点を挙げています。読んでますと、検察官が暴力団の兄貴分で新聞記者がチンピラであるかのような扱いを受けている場面も出てきます。マスメディアは「検察=正義」という固定観念をもっているので、新聞記者達は今でもそんな扱いを甘んじて受けているようですね。

民間放送(ラジオ・テレビ)や新聞社は「株式会社」という法人です。一般の利益追求型の民間企業です。利益のためには"長い物には巻かれろ"主義に走ったとしても不思議はありません。実態は、正にその通りだと思います。不当な権力に挑むなどという気概もありません。精々、出る釘を叩いたり、弱い者苛めすることを得意がっているだけです。体制に刃向かわないことが、触らぬ神に祟りなしってなわけです。それが彼等の利益と地位を確保する最良の手法なのでしょう。

しかし、インターネットが一般化してきた時代に入り、期待してはいるのです…宮本氏のような、単なるコメンテーターではない本当のジャーナリスト達の活躍にです。彼等は、今ではインターネットという新たな媒体をも利用できるのですから…

2007年10月11日
それにしても、大手マスコミの民主党小沢党首への非難攻撃には凄まじいものがありますね。
たいしたサポートもしてない朝日までもが非難されたりしてますが、朝日はしっかりと、どちらに転んでも問題ないように流してます。

読売などは、あたかも言論の自由を守るために時の政権と闘ってでもいるかのような、そんな錯覚を起こさせそうな連日の紙面構成、内容です。読売は二大政党論者ならぬ大連立論者ですから、一党独裁制でも志向しているようです。露骨すぎるので、これはこれで判断しやすくて良いですね。

産経は無条件で米国一辺倒の会社ですから、元々わかりやすい論説性向です。でも、タカ派と思われがちですが、決してタカ派じゃありませんよね。商売上の理由で朝日、読売と、いわゆる差別化しているだけです。今は読売同様、日本は今バカげた政争などをやっている場合じゃない。早急に手を打たなければ中国やインドに追い越されるぞと喚いてます。

毎日は、つい先日第一面に小沢代表の不動産絡みの政治資金問題を掲載しました。元々この件は半年程前に小沢代表が詳細な資料をマスコミに公開して説明した件ですので、新たな内容での追求でもないのに何で今になって、しかも第一面でという大きな疑問符が付きます。これも露骨すぎると言えますね。

小沢さんは時の人ですから、私も民主党内での記者会見や研修会等で講演したビデオを視聴してきました。彼の主張に関する論理的説明・理由付けは、賛否は別として、大変明確で分かりやすいものです。昨日も、なぜISAFなのか、記者団に理路整然と説明しています。つでに、自民党の憲法解釈には一貫性がないという重大問題にも触れています。素直に聴いていると、テロ特措法は憲法違反であることが分かります。

小沢さんの主張は憲法に違反するから実現できないと言う政治家や評論家達の多くは、憲法を改正して自衛隊を正規の軍隊とし、国連にも縛られることなく独自の軍事活動ができるようにしたいと考えている連中です。彼等は9条のために戦地には自衛隊を出せないというわけです…実態は誤魔化して自衛隊を出しているわけですが。

しかし、大手マスコミの記事・論説や評論家諸氏に共通して言えることは、小沢代表の主張の論理的説明を全く無視して、非難するために適当な箇所だけを論っているのが現状です。最初から非難することが目的となっているわけです。大変異常な状況です。マスコミが死語としてしまっている言葉ではありますが、彼等のやっていることは正に「ペンの暴力」としか言いようがありません。

競争の世界では、良識や良心を振りかざすことはバカを意味することを思いますに、、マスコミの世界も大変な競争に晒されており、バカになってはいられないということなのでしょう。

昨日の衆院予算委員会で代表質問に立った国民新党の亀井久興議員が演説で、日本社会に一億総中産階級意識を築き維持してきたことが自民党の強さであったが、その社会に対する公平さを失ったために先の参院選で敗北したのだという意味のことを述べました。この時は自民党議員の誰もがヤジリもせずにジーッと聴いていましたね。



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